起業したいという漠然とした思いはあっても、どのジャンルで何をするか起業のアイデアの出し方がわからないという人もいるでしょう。
この記事では、起業アイデアの出し方8パターンや、自分で出したアイデアで起業するメリット、起業を成功させるためのコツについて紹介します。
起業のアイデアを出す方法について理解して、自分に合った起業内容を検討してくださいね。
目次
起業アイデアの出し方8パターン
起業のアイデアは、斬新である必要も、世の中にまったくないアイデアである必要もありません。
以下の8つの中から、自分がまずできそうな起業アイデアの出し方を試してみましょう。
思いがけないことをきっかけに発想できることがあるため、街中を歩いたり、書き出したり、いつもは話さない人と話をしたりして、アイデアを掘り下げることも大切です。
1.自分の強みを書き出す
独自の強みをいかに発揮できるかがビジネスを左右するため、自分の強みを見極めることが大切です。
「自分には強みなんてない……」と思う人もいるかもしれませんが、誰にでも強みはあります。
自分の強みを見つけるためには、得意なことや褒められた経験があること、昔からやってきたことなどを自由に書き出してみましょう。
自分では気づけない客観的な視点が得られる可能性もあるため、「私の強みってどこだと思う?」と、誰かに尋ねてみるのも1つです。
2.周囲で困っている人がいないか探す
ビジネスの基本は、人の悩みや面倒だと感じることを解決することです。
24時間開いているコンビニやハウスクリーニング、男性専用の脱毛サロンなど、世の中で成立しているビジネスのほとんどが、人の悩みや困りごとを解決するために生まれています。
直接的な方法ですが、身近な人に困っていることを聞いてみたり、困っている人はいないかアンテナをはり巡らせたりするのも良いでしょう。
自分では思いつかなかったアイデアにたどり着けるかもしれません。
3.自分が不便に感じていることを挙げる
他人の困っていることを調べるのと同じように、自分が不便に感じていることを挙げてみるのも1つです。
当たり前のように過ごしている日常生活の中に、ビジネスのヒントが隠されているかもしれません。
負担を軽減するサービスだけでなく、情報や安心の提供や自己実現のサポートなど「こんなものがあればいいのに」と思うものを、広く柔軟な発想で挙げてみてください。
4.世間のトレンドに乗ってみる
トレンドは人々の関心が高いだけでなく、新たな困りごとや悩みに対するサービスが生まれるチャンスでもあります。
世間のトレンドに乗ってみるのも、起業のアイデアとしては悪くありません。
トレンドに乗っていち早く参入ができれば、集客面でも多くのメリットを得られる可能性もあります。
常にアンテナを張り、トレンドをチェックしておきましょう!
5.他の商品やサービスとのかけ合わせを考える
既存の商品やサービスの機能を組み合わせることで、オリジナリティが生まれ、新しいビジネスが生まれる可能性もあります。
たとえば、人気のブックカフェは本屋とカフェの2つをかけ合わせたサービスです。
状況や求められるニーズも日々変化しているため、日頃から視野を広く持ち、さまざまな商品やサービスに目を向けてみましょう。
6.ニッチな市場に目を向けてみる
多くの人に注目される「分母の大きい」ビジネスは売上が伸びやすいですが、競合他社も多い傾向にあります。
対して「分母の小さい」ニッチな市場は、リピーターがみつかると安定的な売上を得られる可能性があるため狙い目です。
ニッチな市場は大企業の参入も少ないため、事業の内容次第ではビジネスチャンスにもなるでしょう。
7.すでに起業している人から話を聞く
実際に起業している人は、ビジネスのノウハウを実践で学んだ経験をすでに持っているため、自分では思いつかない視点からのアイデアに出会える可能性があります。
気になっている業界で起業している人に、勇気を出して話を聞いてみましょう。
成功のコツや失敗談など聞かせてもらえたり、会話をしている中から思いがけず起業のアイデアが広がったりするかもしれません。
8.フランチャイズから興味のある事業を選ぶ
起業にはフランチャイズ契約を結んで開業する方法もあります。
本部のブランド力を活かして経営するため、すべて思い通りに経営することは難しいですが、経営のノウハウを教えてもらえるなどのサポートを得られる点がメリットです。
販売・提供できる商品やブランド力がすでにあるため、商品開発の労力や広告費が削減できることもメリットでしょう。
フランチャイズから興味のある事業を選ぶのも1つの方法です。
自分でアイデアを出して起業するメリット
自分でアイデアを出して起業するメリットは、次の3つが挙げられます。
- やりたいことを実現できる可能性がある
- 売上を追い求めやすい
- すでにある縁を使うことができる
1つずつ順番に見ていきましょう。
やりたいことを実現できる可能性がある
ゼロから自分でアイデアを出すことで、自分のやりたいことをビジネスとして形にできる可能性があります。
会社の事業方針に従う必要がある会社員とは違い、事業の方向性や内容をすべて自分で決められるため、やりたいことが自由にできることが最大のメリットです。
ビジネスでは収益を出すことが必要になるため、継続した運営が難しいサービスは避けるべきかもしれませんが、基本的にはやりたいことを実現できるでしょう。
売上を追い求めやすい
自分のアイデアで起業すると、自分のやりたいことや好きなことを仕事にできることから、没頭しやすい傾向にあります。
仕事に没頭できると行動量が増え、必然的に売上も上がりやすくなるでしょう。
働き方や働く場所、休みも自分の裁量で決められるため自由度は高いですが、体調を崩さないように注意が必要です。
すでにある縁を使うことができる
自分の趣味や興味のあることを仕事にした場合、すでに仕事へとつながるネットワークができている可能性があります。
ビジネス展開をする場合に、ビジネスパートナーやお客さんになってくれる人との縁が開業初期から繋がっていることは大きなメリット。
「一緒に仕事をしたい」と思う人との縁を広げながら事業を拡大できることは魅力です。
自分でアイデアを出して起業するデメリット
自分でアイデアを出して起業することは、メリットもある一方でデメリットも存在します。
- うまくいく可能性が保証されていない
- 多額の資金が必要になることがある
比較した際にメリットが大きいほうを選んでくださいね。
上手くいく可能性が保証されていない
デメリットの1つ目は、上手くいく可能性が保証されていないことです。
どんなに良いアイデアであっても、資金や人材の確保、マーケティングや集客のような販売する能力などがともなわなければ、ビジネスとして成立しない可能性もあります。
ビジネスを成功させるためにできる準備をしっかりして、継続した事業運営ができるようにしておきましょう。
起業の成功率について興味がある方は、「起業の成功率はどのくらい?廃業に至った原因と成功のためにできること」もあわせてご覧ください。
多額の資金が必要になることがある
もう1つのデメリットは、事業の規模や内容によっては、多額の開業資金や運転資金が必要になることです。
日本政策金融公庫がおこなった「2021年度新規開業実態調査」によると、2021年の開業資金の平均値は941万円。
必要な開業資金額は年々減少傾向ではありますが、少なくない金額がかかっていることがわかります。
また、収益が安定するまでの数か月分の家賃、人件費や光熱費、広告費などの運転資金も起業時に準備しておく必要があります。
事業によって必要資金は異なり、500万未満での起業の割合も42.1%と増加傾向です。
起業する方法のアイデア
ひと言で「起業する」といっても、起業にはいくつかの方法があります。
- 副業として始める
- 個人事業主として開業する
- 法人を設立して起業する
- フランチャイズに加盟して起業する
上記4つの方法を順番に見ていきましょう。
副業として始める
起業方法の一つ目は、現在の仕事を続けつつ、副業として起業する方法です。
副業は金銭的リスクが低く、実践を積み上げながら自分のペースで事業拡大できる点が最大の魅力。
とくに、「あまりリスクを取りたくない」という方にとっては、副業スタートが適しているでしょう。
日本経済団体連合会の「副業・兼業に関するアンケート調査結果」によると、副業を認めている企業は2022年で53.1%と増加傾向。勤務先企業が副業可能か確認してみてください。
個人事業主として開業する
個人事業主として開業する方法も起業の一つです。
個人事業主の場合だと手続きの費用はかからず、税務署に開業届を提出するだけで簡単に個人事業主として開業できます。
法人化に比べると社会からの信用度は高くありませんが、開業届時のコストを抑えられるメリットは大きいです。
個人事業主として起業をスタートして、ある程度の収益を得られるようになってから法人化するのが理想プランでしょう。
法人を設立して起業する
法人とは「株式会社」や「合同会社」のことで、資本金の用意や登記の手続きなどの条件をクリアして初めて法人化が叶います。
登記には実印などの諸費用などもかかるため、ある程度の金額は用意しておくことが必要です。
登記費用がかかるデメリットがある一方で、法人化した場合には、社会からの信頼が高まるメリットもあります。
個人事業主と法人のどちらで起業するか迷っている人は、こちらの記事も参考にしてみてください。
それぞれのメリット・デメリットを理解したうえで、より良いほうを選択しましょう。
フランチャイズに加盟して起業する
フランチャイズに加盟して起業する方法は、ゼロから起業するよりも比較的簡単で、成功しやすい起業方法です。
フランチャイズ加盟の場合は、本部からの制約があるという不自由度はある一方で、本部からサポートを受けられることから未経験でも始められたり、開業資金が抑えられたりするメリットもあります。
関心の高い事業がある方は、フランチャイズに加盟して起業するのも1つの方法です。
フランチャイズの仕組みやメリット・デメリットなどを知りたい方は、こちらの記事も併せてご覧ください。
起業を成功させる5つのコツ
起業をしたからには軌道に乗せて成功させたいものです。ここでは起業を成功させるコツをご紹介します。
- 低資金で始められる事業を選ぶ
- ニーズがあるかどうかを事前に調べる
- 事業を広めるための施策を行う
- 粘り強く没頭できる業種を選ぶ
- マーケティングスキルを磨く
起業の夢を実現するために、ぜひ5つの秘訣を参考にしてください。
低資金で始められる事業を選ぶ
起業を成功させる1つ目のコツは、低資金で始められる事業を選ぶことです。
初期費用が抑えられると負債を抱えるリスクが下がるため、スモールビジネスで起業するのが良いでしょう。
低資金で始められる事業はハードルが低く、無理なく起業できます。
たとえば自宅で始められるネットビジネスやカルチャースクールであれば、事務所や店舗の費用がかからないためおすすめです。
参考までに、必要な開業資金が「50万円以下」で始められるフランチャイズ事業もありますので、事業への関心があるかどうかや、将来性をよく考えたうえで決めましょう。
ニーズがあるかどうかを事前に調べる
ビジネスとして成立させるためには、始めようとしている事業の市場のニーズが市場の大きさを事前に把握することが重要です。
自分では「絶対に良いアイデアだ!」と自信を持っていたとしても、市場のニーズがなければお客さんは集まらず、ビジネスとして成り立ちません。
市場の規模や競合の有無や大きさ、競合他社よりも優れている自社の強みやリスクを事前に調べておくことが成功の秘訣です。
市場調査をしてリスクが高いのならビジネスモデルを考え直し、「これなら成功する」と確信がもてる事業を見つけましょう。
事業を広めるための施策を行う
事業を始めても、その存在を知ってもらわなければ集客できません。
スモールビジネスで起業する場合は広告に費用をかけられないため、地道に自分でビジネスをアピールする必要があります。
事業を多くの人に知ってもらうためには、SNSやブログなどの利用がおすすめです。
ターゲットになる層に適したメディアを選び、活用しましょう。
広告費を多くかけなくてもサービスの魅力が伝わって人の心が動けば、興味のある人は自然と集まります。
リピートにつなげたほうが収益につながるため、広告だけでなく、サービス提供時の接客対応も大切です。
粘り強く没頭できる業種を選ぶ
ビジネスに没頭して物事に向き合うことは成功への近道になります。
そのために、自分が粘り強く没頭できる好きなことを選ぶことが重要です。
会社を経営することは大変なことが多いからこそ、粘り強く没頭し続けられる好きなことで挑戦しましょう。
マーケティングスキルを磨く
企業を成功させるためには、マーケティングスキルを磨くことも必要になります。
市場におけるニーズを捉えることはもちろん、収益を維持するためには、変動する市場での自社のポジションを常に把握しながら柔軟に対応していく必要があるためです。
ターゲットとなる市場や競合の動き、顧客数や単価、収支の目標達成度合いを分析するマーケティングスキルを身につけておきましょう。
まとめ|起業アイデアの出し方は自分の強みを中心に考えよう
起業アイデアの出し方は、自分の強みを中心に、世の中で不便を感じている人への解消法などから広げていきましょう。
自分自身のアイデアでの起業は、やりたいことを実現できるメリットが大きい一方で、必ずしも成功するとは言えません。
低リスクで起業するためには、初期費用をかけずに副業やスモールビジネスで無理なく始めることも1つの方法です。
起業の成功の秘訣は、マーケティングや集客のスキルの習得、そして粘り強く没頭できる好きなことで起業することです。
好きなことであれば熱中して取り組めて、成功する可能性が高まりますから、起業アイデアが起業の成功を分けるポイントになるでしょう。
なかなかアイデアが出ない人はフランチャイズも選択肢に
自分のアイデアを出してオリジナルのビジネスを生み出すのは、簡単なことではありません。
今の流行や人気のあるビジネスに乗っかり、事業経営を始めてしまうのも1つの選択肢として覚えておくと良いでしょう。
フランチャイズであれば、数あるフランチャイズ本部から自分に合ったビジネスが見つけられ、人気のあるビジネスも見つけやすいです。
はじめから安定した経営を実現しやすいビジネスを、フランチャイズ比較.netで探してみてはいかがでしょうか。