さまざまな場所に出店できるところが魅力のキッチンカー(移動販売)は、フランチャイズでの開業が成功への近道かもしれません。
ロイヤリティといった手数料の高さがデメリットに挙げられやすいフランチャイズですが、開業初期から本部のサポートを受けられることは、売上アップに注力しやすい環境だと言えるでしょう。
この記事では、キッチンカーの開業におすすめのフランチャイズ本部の紹介や、フランチャイズ加盟のメリット・デメリット、フランチャイズ本部の選び方を紹介します。
開業までの流れを把握し、キッチンカーの開業を成功に導きましょう。
目次
キッチンカー(移動販売)におすすめのフランチャイズ
まず、キッチンカーでの営業を始めるためにおすすめのフランチャイズ本部を3つご紹介します。
- ジェリーズポップコーン
- 北海道バタークレープ
- チキン マスターズ カフェ
扱う商品の種類もそれぞれ違うため、自分のやりたいことに合った本部を選びましょう。
ジェリーズポップコーン
株式会社ジェリーズポップコーンが運営するポップコーンの移動販売「ジェリーズポップコーン」は、開業から14年以上になるベテラン。
美味しいポップコーンを作れるオリジナルのマシーンや、25種類以上のフレーバーなど、安定して運営できる基盤が整っています。
ポップコーン販売は小さなスペースでできるだけでなく、材料の常温保存ができることから食材ロスが少なく経費を抑えられることが魅力です。
ジェリーズポップコーンでの開業に必要な資金は、加盟金(85万円)とポップコーンマシーン・備品一式(68万円)のみ。
ロイヤリティや固定経費もかからないため、高い収益率を実現できるでしょう。
北海道バタークレープ
「北海道バタークレープ」は比較的自由な経営ができるクレープの移動販売店。
基本とされている5品目を販売すれば、ご当地メニューやオーナー限定商品など、その他のメニューなどの独自開発も許可されている自由度の高いフランチャイズ本部です。
月々のロイヤリティがないだけでなく、開業資金は55万円のみと低コスト。
通常は1時間に4〜6枚しか焼けないクレープ生地を最大60枚焼ける調理工程の確立などにより、年収1000万円も実現可能と言われています。
出店場所の紹介やUberEatsなどのデリバリー業者との契約により、注文を受けやすい状況の構築もされているため、安定した収入を期待できるでしょう。
チキン マスターズ カフェ
「チキン マスターズ カフェ」は地域密着型の移動販売で、スタイリッシュな販売車両が特徴です。
高級感あふれる販売車両は月額7万円ほどでリースすることが可能なので、車両を新たに購入したり外装工事をしたりする必要がありません。
加盟金はかかるもののロイヤリティは0円のため、ランニングコストが抑えられる点もメリット。
焼き鳥をメインに扱っている珍しさから集客も比較的しやすく、収益も出しやすいでしょう。
キッチンカーの開業にフランチャイズがおすすめの理由
キッチンカーの開業にフランチャイズがおすすめの理由には、次の3つが挙げられます。
- 低コストで開業できる
- メニュー開発しなくて良いため売上UPに集中できる
- 出店場所や集客のためのアドバイスをもらえる
フランチャイズでの開業であれば、一から開業の準備をするよりも手軽に開業できたり、最短で収益を出すためのコツも学べたりすることから、キッチンカーの経営に集中できるでしょう。
低コストで開業できる
そもそもキッチンカーは、店舗を構えるよりも低コストで開業できることが大きなメリット。
高額になりやすい店舗の物件費用や内装費用が必要ないため、初期費用が抑えられる傾向にあります。
強いて言うなら、キッチンカーは移動販売に使う車両が高額になりがちです。
しかし、フランチャイズでキッチンカーを開業すれば、本部から車両をレンタルできたり、リースを活用できたりするため、個人で車両を用意するよりも低コストで調達できるでしょう。
このように、開業にかかる費用が抑えられることから、キッチンカーの開業手段はフランチャイズをおすすめしています。
メニュー開発しなくて良いため売上UPに集中できる
自力でキッチンカーを運営するとなると、商品開発を、季節ごと・月ごとのように定期的に行うのは大きな負担になります。
しかしフランチャイズに加盟すれば、メニューの開発は本部が行ってくれることが多くなります。
結果的にその空いた時間を、集客やサービス向上に時間を当てやすくなるため、売上アップに集中できるでしょう。
出店場所や集客のためのアドバイスをもらえる
個人でキッチンカーを経営する場合、出店する場所選びや集客方法も自分で考える必要があります。
一方、フランチャイズでの開業では、本部が出店場所の候補選びをしてくれたり、SNSやチラシ配布などを通して集客の手伝いもしてくれることがメリットです。
SNS運営方法や集客ツールなどの使い方のレクチャーを受けて、自分で集客することもできますが、サポートが受けられるのはフランチャイズでの開業ならではでしょう。
キッチンカーのフランチャイズ本部の選び方
キッチンカーの開業にフランチャイズがおすすめの理由を押さえたうえで、次は本部の選び方をご紹介します。
フランチャイズ本部を選ぶ際に見ておくべきポイントは、次の3点です。
- ロイヤリティなどが高額すぎないか
- 必要な場面でサポートが受けられるか
- 納得した内容でキッチンカーを使えるか
きちんと納得した状態で加盟をするためにも、フランチャイズ本部選びはしっかりと行いましょう。
ロイヤリティなどが高額すぎないか
フランチャイズ加盟で大きな出費となるのが、毎月本部に支払うことになるロイヤリティです。
本部からのサポートが受けられる対価として払うものですが、同じキッチンカーを扱っていても金額はフランチャイズ本部ごとに異なります。
受けられるサポートやメリットと比較して妥当かどうか、複数の本部と比較して検討することが好ましいでしょう。
フランチャイズのロイヤリティに関する詳しい解説は下記の記事でしていますので、基本情報を知り、判断材料の一つにしてくださいね。
必要な場面でサポートが受けられるか
必要な場面でサポートが受けられるかどうかも、フランチャイズ本部選びの際は確認しておきたいポイントです。
ロイヤリティの金額が本部によって異なるのと同じように、本部から受けられるサポートの内容もフランチャイズ本部によって異なります。
- 自分のほしいサポートが受けられるか
- サポート内容が充実しているか
- 他の本部と比較して充実度は適正化
このあたりをしっかりと確認することで、加盟後に不安を解消しやすくなるでしょう。
納得した内容でキッチンカーを使えるか
キッチンカーのフランチャイズの場合、移動販売車の取り扱いが本部ごとに違います。
- リース料を支払って借りる
- 本部からレンタルする
- 買取が必要
移動販売車をリースする場合には、途中解約の違約金などが設定されていることもあるため、契約内容を確認しておきましょう。
フランチャイズでキッチンカーを開業するまでの流れ
フランチャイズでの開業は、7つのステップを踏んでオープンまでたどり着きます。
- フランチャイズ本部を探す
- 資料請求や説明会で詳細を確認する
- 加盟する本部を決め、面談をする
- フランチャイズ本部と契約を締結する
- キッチンカーの準備をする
- 営業許可を申請する
- 開業
キッチンカーで飲食料品を扱う場合、各地域管轄の保健所に営業許可の申請が必要です。
営業許可を受けるためには食品衛生責任者を1名以上配置し、7種類の申請書類を揃えて申請します。
許可がおりるまでに2〜3週間ほどかかるため、余裕を持って手続きを行いましょう。
営業許可の申請方法については「飲食店の営業許可申請のやり方とは?必要な書類や費用などの基本を徹底解説」で解説しています。
フランチャイズでキッチンカーを開業するデメリット
フランチャイズでキッチンカーの開業をするにはメリットも多くありますが、デメリットもあります。
- 完全に自由には経営できない
- ランニングコストがかかる
まず、フランチャイズ本部のブランド力を使って経営するため、ある程度、本部からの制約があるケースがあります。
その場合には比較的自由度の高い本部を選ぶと良いでしょう。
たとえば最初に紹介した「北海道バタークレープ」は、基本とされている5品目を販売すればその他のメニューは自由にできる本部です。
完全に自由には経営できない中で、自分の理想を叶えられる本部を選ぶことをおすすめします。
また、ロイヤリティなどのランニングコストがかさみやすい傾向にあるフランチャイズですが、サポートが受けられることで開業初期から売上獲得を目指せるメリットがあることも事実。
費用対効果を天秤にかけて検討してみましょう。
キッチンカー(移動販売)の主な出店場所
キッチンカーは路面店と違って自由に出店場所を選べることが魅力の形態です。
- イベント会場や住宅展示場など
- オフィス街・住宅街
- ショッピングモール・商業施設
イベント会場での出店イメージがあるかもしれませんが、身近な場所でも出店することができます。
パチンコ店や大型書店の前などで営業するキッチンカーもあるため、集客しやすい場所をいくつか選んで回ってみると良いかもしれません。
続いては、キッチンカーの経営を成功させるコツをご紹介します。
キッチンカー経営を成功させる3つのコツ
キッチンカーの経営を成功させるには、特に次の3つに気をつけましょう。
- 出店場所に同ジャンルが被らないようにする
- 客単価を上げる工夫をする
- 雨の日にも集客できるような対策をする
どのような商品を扱うにしても、受け身ではなく自分から積極的に動くことが重要です。
フランチャイズ本部に任せきりにするのではなく、能動的に動いて経営の成功に繋げましょう。
1.出店場所に同ジャンルが被らないようにする
フランチャイズ本部からのサポートに出店場所の紹介がありますが、同じエリアに同ジャンルが被らないように注意しましょう。
路面店でも近隣店舗の状況を気にするのと同じように、あまり広くないエリアに同一商品を扱うキッチンカーがあるとお客さんが分散してしまいます。
出店予定の店舗情報を確認し、自分と同じ商品が被らないような場所を選びましょう。
2.客単価を上げる工夫をする
キッチンカーで扱う商品の多くは、たくさん売ることで利益を得る“薄利多売”が必要になります。
一つひとつの商品を売ることももちろん大切なことですが、セットメニューを考えるなどの工夫をして客単価を上げることを意識しましょう。
セット売りなどで客単価を上げることができれば、「たくさん売らなければ」と追われることも減り、比較的落ち着いて接客に集中できるでしょう。
3.雨の日にも集客できるような対策をする
キッチンカーは屋外で飲食することになるため、雨の日にはお客さんの数が減る傾向になってしまいます。
安定して収益を得るためにも、雨の日の集客について考えて工夫することが必要でしょう。
具体的には、割引クーポンの発行やトッピングの無料追加などが挙げられます。
経営的に無理のない範囲で集客できる方法を検討してください。
フランチャイズのキッチンカーでよくある質問
ここからはフランチャイズのキッチンカーでよくある質問に4つお答えします。
キッチンカーの開業資金はいくらかかりますか?
キッチンカーの開業資金は、フランチャイズ本部によって異なります。
加盟金・移動販売車・備品一式など合わせて数十万円ほどで開業できることもあれば、0円から始められる本部までさまざまです。
開業資金が抑えられたほうがいいこともありますが、本部からのサポートなども含めて検討しましょう。
HPはあったほうが良いですか?
毎回同じ場所に出店するのであればHPは必要ないかもしれませんが、さまざまな場所に出店できることがキッチンカーの魅力でもあります。
最低でもSNSなどで「今日は〇〇で出店しています」といったことが発信できると集客につながるかもしれません。
キッチンカーの開業に調理師免許などの資格は必要ですか?
キッチンカーの開業に調理師免許は必要ありません。
ただし、出店場所を管轄する保健所への営業許可申請は必要です。
営業許可を得ずに開店すると違法になり、2年以下の懲役または200万円以下の罰金かつ、営業停止処分と2年間にわたって営業許可を得られない状態になります。
忘れずに申請を行いましょう。
キッチンカーの開業で補助金は出ますか?
キッチンカーの開業では次のような補助金が使えることがあります。
- ものづくり補助金
- 創業支援等事業者補助金
- 地域雇用開発助成金
各補助金によって、申請場所や申請期間、必要書類が異なるため、事前に確認してから補助金申請をしてください。
キッチンカーの開業で役に立つ補助金や申請方法については、「キッチンカーの開業に使える補助金・助成金まとめ」で詳しく解説しています。
キッチンカーの開業はフランチャイズが近道
キッチンカーは初期費用が抑えられるため、比較的開業しやすい業種です。
なかでもフランチャイズに加盟して経営を始めることにより、本部からのサポートや集客方法のレクチャーなどを受けられ、売上を上げやすくなります。
キッチンカーの経営すべてを本部任せにしていては経営は成り立たちません。
自分でも出店場所を探したり、より良い集客方法を考えたりして、能動的に経営に携わっていきましょう。
フランチャイズ本部を検討中の方は、下記バナーからキッチンカーを展開する本部を検索してみてくださいね。