2025年の訪日外国人旅行者数は、11月時点の累計で約3,907万人に達し、年間で過去最多を更新しました。
大阪・関西万博の開催効果もあり、インバウンド需要は今後も堅調な成長が見込まれています。
こうした中で注目を集めているのが「民泊ビジネス」です。
しかし、民泊を始めるには住宅宿泊事業法への対応や運営ノウハウの習得など、クリアすべきハードルが少なくありません。
そこで選択肢として出るのが「民泊フランチャイズ」。
フランチャイズ本部のブランド力やノウハウを活用することで、未経験からでも民泊ビジネスに参入できます。
この記事では、民泊フランチャイズの仕組みから費用相場、収益シミュレーション、おすすめFC本部の比較まで、2026年最新の情報を網羅的に解説します。
民泊フランチャイズへの加盟を検討している方は、ぜひ最後までご覧ください。
目次
民泊フランチャイズとは?仕組みと3つの運営方法の違い
民泊ビジネスを始める方法は一つではありません。まずは民泊フランチャイズの基本的な仕組みと、他の運営方法との違いを理解しましょう。
民泊フランチャイズの基本的な仕組み
民泊フランチャイズとは、FC本部が持つ民泊運営のブランド・ノウハウ・システムを利用する権利を得て、加盟店として民泊施設を運営するビジネスモデルです。
- ブランド名・商標の使用権
- 民泊運営ノウハウ(集客・価格設定・ゲスト対応など)
- 予約管理システム(PMS)
- OTA(Airbnb、Booking.comなど)への掲載・運用サポート
- 許認可取得のサポート
- 開業前研修・開業後のフォローアップ
- 加盟金・ロイヤリティの支払い
- 民泊用物件の確保(自己所有または賃貸)
- 内装・設備への初期投資
- 日常的な運営管理(本部に委託できるケースも)
契約期間は3年〜5年が一般的で、契約更新時に更新料が発生するFCもあります。
【比較表】FC加盟 vs 独自開業 vs 運営代行委託
民泊を始める方法は、大きく分けて「独自開業」「運営代行への委託」「FC加盟」の3つがあります。それぞれの特徴を比較してみましょう。
| 項目 | 独自開業 | 運営代行委託 | FC加盟 |
|---|---|---|---|
| 初期費用 | 100〜500万円 | 50〜200万円 | 200〜500万円 |
| ブランド力 | なし | なし | あり |
| ノウハウ提供 | なし(自力で習得) | 部分的 | 包括的 |
| 運営の手間 | 高い | 低い | 中程度 |
| 収益の自由度 | 高い | 中程度 | 制限あり |
| スケール展開 | 難しい | 難しい | しやすい |
独自開業は自由度が高い反面、すべてを自分で行う必要があります。民泊運営の経験がある方や、自分のペースで進めたい方に向いています。
運営代行委託は、物件を用意すれば運営は代行会社に任せられるため、副業や投資目的の方に人気です。ただし、ブランド力やノウハウの蓄積は期待できません。
FC加盟は、本部のブランドとノウハウを活用できるため、未経験からでも参入しやすいのが特徴です。複数物件への展開(スケール)を視野に入れている方にもおすすめです。
民泊フランチャイズが注目される3つの背景
なぜ今、民泊フランチャイズが注目されているのでしょうか。主な背景を3つ解説します。
①インバウンド需要の継続的な成長
2025年の訪日外国人旅行者数は、11月時点の累計で約3,907万人に達し、前年の年間記録を上回りました。
大阪・関西万博の開催効果もあり、関西エリアを中心に宿泊需要は堅調に推移しています。
2026年以降も、円安傾向やアジア圏からの旅行需要を背景に、インバウンド市場の成長が続くと見込まれています。
②民泊新法施行後の運営ノウハウの重要性
2018年に住宅宿泊事業法(民泊新法)が施行され、民泊運営には法令遵守が求められるようになりました。
届出手続き、近隣住民への説明、宿泊者名簿の管理など、対応すべき事項は多岐にわたります。
FCに加盟すれば、これらのノウハウを本部から提供してもらえます。
③民泊可能物件の希少化
民泊に使える物件は限られています。賃貸物件の場合はオーナーの許可が必要ですし、分譲マンションでは管理規約で民泊が禁止されているケースも多くあります。
一部のFCでは物件紹介サポートを提供しており、物件確保のハードルを下げられる点も注目されています。
民泊フランチャイズのメリット6選
民泊フランチャイズに加盟することで得られるメリットを6つ紹介します。
①未経験でも最短ルートで開業できる
民泊FCの最大のメリットは、業界未経験でもスムーズに開業できる点です。
独自開業の場合、法規制の調査から物件選び、許認可取得、OTA登録、運営体制の構築まで、すべて自分で行う必要があります。開業までに6ヶ月〜1年かかることも珍しくありません。
一方、FCに加盟すれば、本部が用意した研修プログラムやマニュアルに沿って準備を進められます。許認可取得のサポートも受けられるため、開業までの期間を3〜4ヶ月程度に短縮できるケースもあります。
②本部の集客力・ブランド力を活用できる
民泊運営で最も重要なのが「集客」です。Airbnb、Booking.com、楽天トラベルなどのOTA(オンライン旅行代理店)に掲載しても、実績のない施設は検索結果で埋もれてしまいがちです。
FCに加盟すれば、本部が培ってきたOTA運用ノウハウを活用できます。効果的な写真撮影、魅力的な紹介文の書き方、価格設定のコツなど、集客に直結するスキルを学べます。
また、本部のブランド名を使用できるため、ゲストからの信頼を得やすいというメリットもあります。
③運営代行で「ほぼ手放し経営」も可能
民泊FCの中には、運営代行サービスを標準で提供しているところもあります。
具体的には、以下のような業務を本部に委託できます。
- ゲストからの問い合わせ対応(多言語対応含む)
- チェックイン・チェックアウト対応
- 清掃手配
- トラブル対応
- 価格調整(ダイナミックプライシング)
こうしたFCを選べば、本業を持つサラリーマンの方でも副業として民泊を運営できます。月に数時間程度の稼働で済むケースもあり、「ほぼ手放し経営」が実現できます。
④物件選定・収支シミュレーションのサポート
民泊ビジネスの成否は「物件選び」で8割決まると言われています。
立地、間取り、周辺環境、想定稼働率など、考慮すべき要素は多岐にわたります。
FCに加盟すれば、本部の経験に基づいた物件選定のアドバイスを受けられます。エリアごとの需要データや、過去の運営実績に基づく収支シミュレーションを提供してくれるFCもあります。
一部のFCでは、民泊可能物件の紹介サービスを行っているところもあります。物件確保に苦戦している方には心強いサポートです。
⑤法規制対応の負担が軽減される
民泊を運営するには、住宅宿泊事業法(民泊新法)、旅館業法、消防法、建築基準法など、複数の法令に対応する必要があります。
さらに、自治体ごとに独自の上乗せ規制が設けられているケースも多く、個人で対応するのは容易ではありません。
FCに加盟すれば、本部が蓄積した法規制対応のノウハウを活用できます。届出書類の作成サポート、消防設備の設置アドバイス、近隣住民への説明対応など、専門知識が必要な部分をサポートしてもらえます。
⑥複数物件展開(スケール)がしやすい
民泊ビジネスで大きな収益を上げるには、複数物件の展開が有効です。
しかし、独自開業の場合、物件ごとに運営体制を構築する必要があり、スケールには限界があります。
FCに加盟すれば、1物件目で得たノウハウを2物件目以降にも横展開できます。本部の運営システムを活用することで、物件数が増えても管理の手間を最小限に抑えられます。
また、融資や資金調達のサポートを提供しているFCもあり、事業拡大のハードルを下げられます。
民泊フランチャイズのデメリット・注意点5つ
メリットがある一方で、民泊FCにはデメリットや注意点も存在します。加盟を検討する際は、以下の点を十分に理解しておきましょう。
①ロイヤリティ・手数料が収益を圧迫する可能性
FC加盟の対価として、毎月ロイヤリティを支払う必要があります。民泊FCの場合、売上の10〜20%程度が相場です。
ロイヤリティの計算方法は主に2種類あります。
- メリット:売上が低い月は支払いも少ない
- デメリット:売上が伸びるほど支払いも増える
- メリット:売上が好調でも支払いは一定
- デメリット:売上が低い月でも固定費として発生
注意すべきは、「ロイヤリティ0円」を謳うFCです。
一見お得に見えますが、システム利用料や広告分担金など、別の名目で費用が発生するケースがあります。契約前に総コストを必ず確認しましょう。
②本部の方針・ルールに縛られる
FCに加盟すると、本部が定めたルールに従う必要があります。
- 価格設定の範囲(極端な値下げ・値上げの制限)
- 内装・インテリアの基準
- ブランドイメージに沿った運営
- 使用するシステム・ツールの指定
独自開業であれば自由に決められる部分も、FCでは制約を受けることがあります。「自分のこだわりを反映した民泊を作りたい」という方には、窮屈に感じるかもしれません。
また、契約期間中に解約する場合、違約金が発生するケースがほとんどです。契約前に解約条件を必ず確認しておきましょう。
③民泊可能物件の確保が難しい
これはFC加盟の有無に関わらず、民泊ビジネス全体の課題ですが、民泊に使える物件を見つけるのは容易ではありません。
物件オーナーの許可が必須です。しかし、騒音やゴミ問題を懸念して、民泊利用を許可しないオーナーが大半です。
管理規約で民泊が禁止されているケースが多くあります。国土交通省のマンション標準管理規約でも、民泊を可能とする場合・禁止する場合の両方の規定例が示されており、実際には禁止としているマンションが多数です。
FCに加盟しても、物件は基本的に自分で探す必要があります。「FCに入れば物件を紹介してもらえる」と期待していると、想定外の苦労をすることになります。物件紹介サポートの有無は、FC選びの重要なポイントです。
④地域規制リスク(180日問題)
住宅宿泊事業法(民泊新法)に基づく届出で民泊を運営する場合、年間の営業日数は最大180日に制限されます。これは全国一律のルールです。
さらに、自治体によっては独自の上乗せ規制を設けているケースがあります。
- 京都市:住居専用地域では1月15日〜3月16日の約60日間のみ営業可能
- 新宿区:住居専用地域では金曜正午〜日曜正午のみ営業可能
- 軽井沢町:民泊営業を全面禁止
180日制限の下で採算を取るのは難しいケースも多く、本格的に収益化を目指すなら、旅館業法に基づく営業許可の取得や、特区民泊(大阪市、東京都大田区など)の活用を検討する必要があります。
⑤本部の実績・サポート品質にばらつきがある
民泊FCは比較的新しいビジネスモデルであり、本部によって実績やサポート品質に大きな差があります。
- 運営物件数と平均稼働率
- 加盟店の継続率(廃業率)
- 既存加盟店への訪問・ヒアリングが可能か
- 開業後のサポート体制(専任担当者の有無など)
- トラブル発生時の対応実績
「加盟金が安いから」「説明会の印象が良かったから」という理由だけで決めるのは危険です。複数のFCを比較検討し、既存加盟店の生の声を聞いてから判断することをおすすめします。
おすすめ民泊フランチャイズ4選【2026年版】
ここでは、2026年時点で加盟募集を行っている主要な民泊FCを紹介します。各FCの特徴を比較し、自分に合った本部を見つける参考にしてください。
以下のFC情報は執筆時点の公開情報に基づいています。最新の募集状況・費用・サポート内容は各本部に直接お問い合わせください。
①民泊CATAN(株式会社OXY)

民泊CATANは、地域密着型の民泊運営を強みとするフランチャイズです。
「民泊可能物件は各地域で限られている」という課題に対し、FCオーナーの土地勘を活かした物件開拓を重視しています。
本部が培った運営ノウハウを共有しながら、各地域の特性に合わせた魅力的な民泊づくりをサポート。全物件で6ヶ月〜1年での初期投資回収を目標に掲げており、比較的早期のリターンを見込めるモデルが特徴です。
- 地域に根ざした民泊運営のノウハウ提供
- FCオーナーの土地勘を活かした物件開拓モデル
- 6ヶ月〜1年での初期投資回収を目標とした収益設計
加盟金・ロイヤリティ:要問合せ
- 地元エリアで民泊を始めたい方
- 地域の魅力を活かした民泊を運営したい方
- 早期の投資回収を重視する方
②S-Villa(matsuri technologies株式会社)

S-Villaは、リゾート地・別荘地に特化した民泊フランチャイズです。
遊休状態の別荘を宿泊施設として再生し、「運営収益」と「将来の不動産売却益」の両方を見込めるビジネスモデルを提供しています。
無人運営のノウハウを持ち、物件の老朽化防止から売却時の買主セッティングまで一貫したサポートを実施。不動産売却後も物件管理収入が得られる仕組みがあり、不動産投資の新しい選択肢として注目されています。
- 無人運営のノウハウと実績
- 運営収益+売却益+売却後の管理収入という3つの収益源
- 物件の選定から売却までを見据えたトータルサポート
加盟金・ロイヤリティ:要問合せ
- 遊休別荘を収益化したい方
- 不動産投資として民泊を考えている方
- 地方の別荘地で事業展開したい不動産事業者
③NOMAD

NOMADは、本部が売上管理・Web管理・集客・予約管理などの煩雑な業務を担当し、オーナーの仕事を物件管理や清掃手配などに限定したモデルを採用しています。
稼働率85%以上の実績を持ち副業としての民泊運営にも対応。「民泊は興味があるけど、本業が忙しくて手が回らない」という方でも、限られた時間で運営できる仕組みが整っています。
- 予約管理・集客など煩雑な業務は本部が対応
- 稼働率85%以上の運営実績
- 副業・サラリーマンでも運営可能な体制
- 加盟金:150万円
- 研修費:15万円
- 更新料(5年毎):20万円
- ロイヤリティ:15%
- 副業として民泊を始めたい方
- 運営の手間をできるだけ減らしたい方
- まずは1物件から小さく始めたい方
④古民家一棟貸し「LOOF」(CREPRO × LOOOF)

LOOFは、古民家再生×一棟貸しに特化したフランチャイズです。
山梨県笛吹市の人口約400人の限界集落にある古民家を再生した宿をモデルに、全国展開を目指しています。
本部直営物件では、限界集落という立地にもかかわらず年間2,000人以上の宿泊実績を達成。旅館業法の枠組みで運営するため、民泊新法の180日制限を受けずに365日営業が可能です。
古民家という唯一無二の資源を活かした宿泊体験を提供したい方に適しています。
- 限界集落でも年間2,000人以上の宿泊実績
- 古民家再生・リノベーションのノウハウ
- 旅館業法での運営(180日制限なし・365日営業可能)
- 加盟金・ロイヤリティ:要問合せ
- 古民家を活用した宿泊事業に興味がある方
- 地方創生・地域活性化に貢献したい方
- ユニークな宿泊体験を提供したい方
【比較表】主要民泊FCの一覧
| FC名 | 初期費用目安 | ロイヤリティ目安 | 対応エリア | 特徴 |
|---|---|---|---|---|
| CATAN | 250〜350万円 | 5〜10% | 全国 | 地域密着型 |
| S-Villa | 要問合せ | 要問合せ | リゾート地 | 別荘再生・売却益 |
| NOMAD | 約200万円〜 | 10〜15% | 全国 | 副業対応・本部運営代行 |
| LOOF | 要問合せ | 要問合せ | 地方 | 古民家再生・旅館業法 |
民泊フランチャイズ開業までの流れ【7ステップ】
民泊FCに加盟してから開業するまでの一般的な流れを解説します。全体で3〜6ヶ月程度を見込んでおきましょう。
STEP1:情報収集・資料請求(1〜2週間)
まずは複数のFC本部の情報を集めましょう。公式サイトのチェックに加え、資料請求を行って詳細な情報を入手します。
- 気になるFCの資料を複数請求する
- 各FCの特徴、費用、サポート内容を比較する
- 自分の目的(副業か本業か、エリア、予算など)を明確にする
STEP2:説明会参加・面談(1〜2週間)
資料を見て興味を持ったFCの説明会に参加します。オンライン説明会を実施している本部も多いので、まずは気軽に参加してみましょう。
- 説明会で疑問点を質問する
- 可能であれば既存加盟店の話を聞く
- 複数のFCの説明会に参加して比較する
STEP3:物件選定・収支シミュレーション(1〜2ヶ月)
FC加盟の意思が固まったら、物件選定に入ります。この段階が最も時間がかかるケースが多いです。
- 民泊可能物件を探す(不動産サイト、FC本部の紹介など)
- 物件の立地、間取り、周辺環境を確認する
- 本部と相談しながら収支シミュレーションを行う
- 必要に応じて物件の内見を行う
STEP4:契約締結・加盟金支払い
物件の目処が立ったら、FC本部との契約を締結します。
- 契約書の内容を細かく確認する(不明点は必ず質問)
- 加盟金、保証金などの初期費用を支払う
- 開業前研修のスケジュールを確認する
STEP5:許認可申請・届出(2週間〜1ヶ月)
民泊を営業するために必要な届出・許可申請を行います。
- 都道府県知事等への届出
- 届出番号の取得
- 保健所への営業許可申請
- 消防署への届出
- 建築基準法上の確認
FC本部のサポートを受けながら進めましょう。行政書士への依頼が必要な場合もあります。
STEP6:内装工事・備品準備(2週間〜1ヶ月)
物件を民泊として使えるよう、内装工事や備品の準備を行います。
- 必要に応じてリフォーム・内装工事を実施
- 家具・家電を購入・設置
- 寝具、タオル、アメニティなどの消耗品を準備
- スマートロック、Wi-Fiなどの設備を設置
- 魅力的な写真を撮影
STEP7:OTA掲載・運営開始
いよいよ運営開始です。OTA(Airbnb、Booking.comなど)に物件を掲載し、ゲストの受け入れを始めます。
- OTAのアカウントを作成・物件を登録
- 魅力的なリスティング(紹介文)を作成
- 価格設定を行う
- 予約が入ったらゲスト対応を開始
開業までの目安期間:3〜6ヶ月
物件がすでに決まっている場合は3ヶ月程度、物件探しから始める場合は6ヶ月以上かかることもあります。
民泊フランチャイズの失敗パターンと回避策
民泊FCで失敗しないために、よくある失敗パターンと回避策を知っておきましょう。
失敗①|物件が見つからず開業できない
FCに加盟したものの、民泊可能な物件が見つからず、加盟金を払ったまま開業できないというケースです。
- 民泊可能物件の絶対数が少ない
- 賃貸オーナーから許可が下りない
- 分譲マンションの管理規約で禁止されている
- FC加盟前に、物件の目処をある程度つけておく
- 物件紹介サポートがあるFCを選ぶ
- 自己所有物件を活用することを検討する
- 賃貸の場合は「民泊可」の物件を最初から探す
失敗②|180日制限で採算が取れない
住宅宿泊事業法(民泊新法)で届出をしたが、年間180日の営業制限により、想定していた収益が得られないというケースです。
- 民泊新法の180日ルールへの理解不足
- 自治体の上乗せ規制で、さらに営業日数が制限される
- 180日制限を前提にした収支計画を立てる
- 旅館業法に基づく営業許可の取得を検討する
- 特区民泊(大阪市、東京都大田区など)の活用を検討する
- 閑散期はマンスリー賃貸に切り替えることを検討する
失敗③|近隣トラブルで廃業
ゲストの騒音やゴミ出し問題で近隣住民からクレームが入り、運営継続が困難になるケースです。
- ハウスルールの周知不足
- 近隣住民への事前説明の不足
- 問題が起きた際の対応の遅れ
- 開業前に近隣住民へ挨拶・説明を行う
- ハウスルール(騒音禁止、ゴミ出しルールなど)を明確にし、ゲストに徹底する
- 騒音センサーなどの設備を導入する
- トラブル発生時の連絡先を近隣住民に伝えておく
- 問題が発生したら迅速に対応する
失敗④|ロイヤリティ負担で利益が残らない
売上は上がっているのに、ロイヤリティやその他の費用を差し引くと、手元にほとんど利益が残らないというケースです。
- 収支シミュレーションの甘さ
- ロイヤリティ以外の「隠れコスト」の見落とし
- 想定より稼働率が低い
- 契約前に、複数パターンの収支シミュレーションを実施する
- 悲観的なシナリオ(稼働率50%など)でも利益が出るか確認する
- ロイヤリティ以外の費用(システム利用料、広告分担金など)を漏れなく把握する
- 既存加盟店に「実際の収支」を聞く
失敗⑤|本部のサポートが期待外れ
説明会では手厚いサポートを約束されていたのに、実際に加盟してみるとサポートが薄い、対応が遅いというケースです。
- 説明会での説明と実態の乖離
- 本部の人員不足やノウハウ不足
- 契約内容の確認不足
- 契約前に、既存加盟店を訪問してサポートの実態を聞く
- サポート内容を契約書で明確に規定されているか確認する
- ネット上の口コミ・評判を調べる
- 新興FCよりも実績のあるFCを選ぶ
民泊フランチャイズでよくある質問(FAQ)
Q1. 副業でも民泊FCは運営できますか?
A. はい、可能です。運営代行型のFCを選べば、日常的な運営業務(ゲスト対応、清掃手配、価格調整など)を本部に委託できます。月に数時間程度の稼働で済むケースもあり、サラリーマンの方でも副業として運営できます。
ただし、完全に「何もしなくていい」わけではありません。物件の維持管理や、トラブル発生時の最終判断などは、オーナーとして関与が必要です。
Q2. 自己資金はいくら必要ですか?
A. 最低でも200万円程度、余裕を持つなら500万円程度を用意することをおすすめします。
- 加盟金・研修費:100〜150万円
- 物件取得費(賃貸の場合):50〜100万円
- 内装・家具家電:50〜150万円
- 運転資金:50〜100万円
融資を活用する場合は、自己資金の2〜3倍程度の資金調達が可能なケースもあります。日本政策金融公庫の創業融資などを検討してみましょう。
Q3. 賃貸物件でも民泊は可能ですか?
A. オーナー(大家)の許可があれば可能です。ただし、民泊利用を許可してくれるオーナーは少ないのが現状です。
- 「民泊可」の物件を専門に扱う不動産会社を利用する
- 不動産投資家など、民泊に理解のあるオーナーを探す
- FC本部の物件紹介サービスを利用する(対応している場合)
なお、オーナーの許可なく勝手に民泊を行うことは契約違反となり、退去を求められる可能性があります。必ず事前に許可を取りましょう。
Q4. 民泊新法と旅館業法、どちらで届出すべき?
A. 運営スタイルと目的によって選びましょう。
- まずは小規模に始めたい
- 年間180日以下の営業で十分
- 手続きの簡便さを重視する
- 365日営業して本格的に収益化したい
- 年間売上を最大化したい
- 初期投資や手続きの手間を許容できる
旅館業法の許可取得は、消防設備の設置や用途地域の制限など、ハードルが高くなります。FC本部のサポートを受けながら、どちらが適切か検討しましょう。
Q5. インバウンド対応は必須ですか?
A. エリアによります。東京、大阪、京都などの都市部や主要観光地では、外国人ゲストの比率が高いため、インバウンド対応が集客に直結します。
- 英語(できれば中国語・韓国語も)での物件紹介文
- 多言語対応のハウスルール
- 外国人ゲストに人気の設備(ポケットWi-Fi、布団など)
一方、国内客がメインターゲットの地方エリアでは、必ずしも多言語対応は必須ではありません。ターゲット層に合わせた対応を検討しましょう。
Q6. FCを途中解約するとどうなりますか?
A. 多くのFCでは、契約期間中の中途解約に対して違約金が発生します。
- 残存契約期間のロイヤリティ相当額
- 加盟金の一部または全額の没収
- 一定額の違約金(数十万円〜数百万円)
契約前に、解約条件と違約金の金額を必ず確認しましょう。「思っていたのと違った」となった場合のリスクを把握しておくことが重要です。
Q7. 複数物件を展開する場合、追加費用はかかりますか?
A. FCによって対応が異なります。
- 2店舗目以降の加盟金が減額されるFC
- 物件ごとに加盟金がかかるFC
- 物件数に応じてロイヤリティが変動するFC
複数物件展開を視野に入れている場合は、契約前にスケール時の費用体系を確認しておきましょう。
まとめ|民泊フランチャイズ成功の3つの鍵
民泊フランチャイズは、未経験からでも民泊ビジネスに参入できる魅力的な選択肢です。
本部のブランド力とノウハウを活用することで、開業までの期間短縮や運営の効率化が期待できるでしょう。
この機会に、民泊フランチャイズへの参入を検討してみてはいかがでしょうか。

フランチャイズビジネスLABO編集部は、独立・開業を目指す方に向けて、フランチャイズの「リアル」を中立的な立場から発信しています。
本部の魅力や収益性だけでなく、「自分に合うかどうか」を見極めるための情報を大切に、専門コンサルタントや現場の声をもとに丁寧に記事を制作。
選ぶ側にも、選ばれる側にも誠実なメディアを目指しています。