フランチャイズコンビニチェーンは、この不況といわれる中でも田舎地域などで増え続けており「儲かる」イメージが強いビジネスです。
確かにコンビニ自体が街のインフラ化しており、地域住民にとって必要不可欠な存在になる傾向にあります。
しかし、コンビニフランチャイズにおけるシステムは、本当に儲かるのかをよく調べずに安易に始めるのは危険です。
もし、コンビニフランチャイズを開業しようとお考えなら、メリットだけでなくデメリットもしっかり把握した上で始めましょう。
今回は、意外に知られていないコンビニフランチャイズの真相をご紹介します。
真相その1|おにぎり一個分の利益
フランチャイズオーナーの年収は、平均700〜900万円といわれていますが、おにぎり1個に対しての利益はいくらになるかご存知ですか?
例えば、100円のおにぎりが売れた場合、原価70円、利益30円となります。おにぎり以外にもパン、サラダ、お弁当などの商品の原価は、だいたい売価の70%です。
さらにロイヤリティや人件費も支払うのでフランチャイズオーナーの手元に残る利益はもっと少ないということになります。
フランチャイズオーナーの利益
100円のおにぎりに対して利益が30円なら、フランチャイズオーナーに入る利益はいくらでしょうか。
答えは、9円ほどです。利益の70%が本部の利益になり、おにぎりの利益30円のうち21円は本部の利益となります。
フランチャイズオーナーの利益が9円と聞くと一気に「儲からないのでは?」と疑ってしまうかもしれません。しかしコンビニフランチャイズは、薄利多売だからこそ収益を生み出すことができます。
おかしなコンビニフランチャイズのシステム
普通、売価100円原価70円のおにぎりを10個仕入れて販売すると、粗利益は100円となります。しかし、コンビニの会計システムは異なるのです。
ここで、コンビニのおにぎりを10個仕入れ、8個販売、2個廃棄した場合の会計システムを例に出してご紹介しましょう。
通常計算 | フランチャイズ会計 | |
売上 | 800円 | 800円 |
原価 | 700円 | 560円 |
本部利益 | 70円 | 168円 |
フランチャイズオーナー利益 | 30円 | 72円 |
フランチャイズオーナー廃棄負担 | 0円 | ▲140円 |
フランチャイズオーナー最終利益 | 30円 | ▲68円 |
コンビニフランチャイズチェーンの場合は、売れた分のみを原価とするため一見利益が増えたように見えます。
しかし、利益から廃棄分を差し引かなければならないので赤字となる仕組みなのです。
それでもコンビニフランチャイズが儲かるのは、何故なのでしょうか。
真相その2|商品の利益率
コンビニの商品は、それぞれ利益率が違います。
商品カテゴリー別で利益率をみてみましょう。
- お弁当お惣菜:30%
- ファストフード:70%
- カウンターコーヒー:85%
- ペットボトルドリンク:40%
- 雑貨類:50%
- ポテトチップス:30%
- タバコ:10%
- コピー機:90%
意外にもコピー機の利益率が高く、人件費もかかりません。また、ドリップコーヒーやレジ前にあるアメリカンドッグやチキンの利益率も高くなっています。
利益率が高いものは、原価率が低いので廃棄になっても他で売上をカバーできます。
しかし、利益率の低いタバコを紛失したり万引きされては、損失をリカバーするのが大変です。
儲かるフランチャイズオーナーとは?
厳しいように思えるコンビニフランチャイズでもきちんと儲けるフランチャイズオーナーは、何が違うのでしょうか。
それは、きちんと在庫管理をしているオーナーです。
的確な商品発注ができるオーナーは、店舗で何がどれくらい売れているか把握しており、必要な商品数を無駄なく発注できます。
一方、商品の発注を感覚のみで発注しているオーナーは、廃棄が多くなり赤字になり儲けるのが難しくなるのです。
真相その3|立地条件で売り上げは変わる?
あなたがコンビニの店舗を構えるとしたら、どんなところに構えたいですか?駅前や繁華街などの人と通りの多い立地を選ぶのではないでしょうか。
また、住宅街は、地域の固定客がつきやすいですが、競争店舗が近くにできると売上が下がる傾向にあるので注意が必要です。
人通りの多い立地に競争店舗ができたとしても大幅に売上が下がることは少ないようです。
人通りの多い立地で運営する方が、安定した収益になりやすいといえるでしょう。
コンビニフランチャイズは好立地で廃棄を少なくすれば儲かる
コンビニフランチャイズの商品単品で利益を見ると、あまりにも利益が少ないように感じますが、ある程度の集客があれば廃棄をいかに少なくするかで利益を伸ばすことができます。
利益を伸ばせるフランチャイズオーナーになるには、どんな業種でもスキルアップの努力が必要です。
コンビニフランチャイズを運営するなら、自分の感覚だけではなく上手くいっているコンビニ店をよく観察して見るのも良いでしょう。
メリットもデメリットも理解した上でコンビニフランチャイズに興味をもたれた方は、ぜひ資料請求や説明会に参加してみてはいかがでしょうか。
その他にもフランチャイズビジネスに関するご相談は、【無料相談窓口】にてお気軽にお問い合わせください。