健康志向の増加に拍車がかかる中、スムージー屋は儲かるのでは?と思い付いた方も多いのではないでしょうか。
この記事では、スムージー屋が儲かるのかどうかを、市場予測や成功事例などを踏まえて解説していきます。
また、スムージー屋を開業する方法やおすすめのフランチャイズにも触れています。
スムージービジネスに興味のある方は、ぜひ参考にしてください。
目次
スムージー屋の開業は儲かる?
結論、スムージー屋は時代のニーズに沿っているビジネスであるため、儲かりやすいと言えるでしょう。
その根拠として、以下のような理由があげられます。
- 健康志向の増加
- スムージー市場の急拡大
- 今後の成長予測
ここでは、スムージー屋が儲かると言われている理由を、1つずつ見ていきましょう。
健康志向の増加
スムージー屋が儲かると言われている理由の1つが、健康志向の増加です。
特にコロナ禍で、健康への意識をするようになった人が増えているのが要因として挙げられます。
上記の円グラフを見て分かる通り、健康に対する意識が高い人は全体の88%という非常に突出した数字となっています。
特に、普段から口にするものへの栄養面や食材、調味料などに気をつかう様になったことが予測されるでしょう。
そんな中で、スムージーは栄養補給やビタミン補給には最適の飲み物。
1杯で栄養価の高い野菜や果物を摂取できるスムージーは、この先も儲かるビジネスと言えるのではないでしょうか。
スムージー市場の急拡大
スムージー屋が儲かると言われる2つ目の理由は、スムージー市場の急拡大です。
実際にデータを見てみましょう。
2020年のデータにはなりますが、上記右のグラフわかるように、スムージー市場の規模は2014〜2019年の5年もの間で8.7倍に急拡大しています。
忙しくて食事が疎かになっている背景や、単純に健康に良さそうという良いイメージから、スムージーを飲む人が増えていると予測できるでしょう。
また、その裏付けとして、コンビニチェーン大手のセブンイレブンが、「お店で作るスムージー」を販売したこともあげられます。
セブンイレブンのスムージ分野は、市場規模が拡大しているからこその事業展開であり、今後もスムージービジネスは拡大していくのかもしれません。
スムージー市場の今後の成長予測
世界のスムージーの市場規模は、2022年に157億米ドルに達したことを皮切りに、2023年〜2028年の間に4.7%の成長を遂げるとの予測がされています。
上記は金額にすると、157億米ドルから211億米ドル。
そのため、スムージー市場の拡大は日本も例外ではないでしょう。
前述しましたが、スムージー市場の拡大要因は、健康志向の増加、食事に関する関心の高まりなどがあげられます。
つまり、今後スムージー屋を開業しようと考えている方にとっては、追い風となる時代背景だと言えるかもしれません。
とは言え、黙っていて成功できるほど簡単ではないのは、どのビジネスも同じです。
次からは、スムージー屋を成功させるポイントについて見ていきましょう。
スムージー屋を成功に近づけるポイント
スムージー屋を成功に近づけるポイントは以下の通り。
スムージー屋を成功に近づけるポイント
それぞれ見ていきましょう。
スムージーのスキルと知識を身につける
スムージービジネスを成功させるためには、スムージー作りのスキルと知識を身につけることが不可欠です。
スムージーはその栄養価と美味しさから人気がありますが、その両方を満たすようなスムージーを提供するには、食材の選び方から組み合わせ方、さらには調理法まで、様々な知識と技術が求められます。
例えば、さまざまな種類のフルーツや野菜の特性を理解し、それぞれの旬の時期や組み合わせ方を熟知していると、旨みと栄養価が最大限に引き出されるスムージーを提供することができます。
また、冷凍フルーツと生のフルーツをどのように組み合わせるか、どのタイプのミキサーを使用するかといった調理技術も重要です。
つまり、スムージー作りのスキルと知識を身につけることは、スムージービジネスを成功させるための重要なステップとなるでしょう。
高品質な商品の提供
スムージー屋で成功させるためには、高品質な商品の提供が大前提。
顧客は、自分が消費する食品や飲み物の品質に対して敏感です。
特に健康志向の強いスムージーの顧客は、使用されている食材の新鮮さや、添加物の有無、栄養バランスなどに注目するでしょう。
たとえば、新鮮な地元産の果物や野菜を使用し、人工的な甘味料や添加物を避けることで、自然の味を生かしたスムージーを提供することができます。
また、例えばダイエット中の人やアスリートなど、特定の健康志向を持った人に対して、そのニーズに合わせた栄養バランスのスムージーを提供することも重要です。
そのため、スムージー屋においては、高品質な商品の提供が顧客満足度を高め、リピート顧客を増やすための重要な要素となります。
適切な価格設定をする
スムージー屋において適切な価格設定をすることは、成功に重要な役割を果たします。
価格設定は商品の品質、顧客の価値認識、そしてビジネスの利益率に直接影響するもの。
そのため、適切な価格を設定することは、ビジネスの継続性と競争力を保つために重要な要素です。
例えば、品質が高くオーガニック食材を使用している場合、高価格なスムージーを正当化することができます。
しかし大事なのは、その価格が「顧客の支払いたいという意欲」と一致すること。
また、原材料のコスト、運営コスト、そして希望する利益率を考慮に入れて価格を設定することで、ビジネスの継続性を保つことができます。
つまり、適切な価格設定は、スムージービジネスを成功させ、継続するための重要な要素です。
最適な立地を選ぶ
スムージー屋において最適な立地を選ぶことは、事業成功の大きな要素。
立地はお店の認知度、顧客のアクセスしやすさ、そして日々の売上に大きな影響を与えます。
特にスムージー屋は健康志向の高い顧客をターゲットとしているため、ジムやオフィスビル、学校などの近くに位置するとよい結果をもたらす可能性があるでしょう。
例えば、ジムの近くに店を構えることで、運動後のリフレッシュやエネルギー補給としてスムージーを求める顧客を引きつけることが期待できます。
またオフィスや学校の近くでは、ランチタイムや休憩時間に、健康的な飲み物を探す人々からの需要を見込める場合も。
スムージー屋を開業するなら、ターゲット顧客のニーズやライフスタイルに合った最適な立地を見つけることに注力しましょう。
マーケティングスキルを身につける
スムージー屋の成功にマーケティングスキルは必須です。
マーケティングスキルは自社の商品をターゲット顧客に届け、売上を増加させるために重要なスキル。
マーケティングスキルには、以下のようなものがあります。
- 商品の価値を適切に伝える広告の作成
- SNSを活用したユーザーとのコミュニケーション
- プロモーション活動の計画と実行など
たとえば、SNSを活用したインフルエンサーマーケティングは、特に若い世代の顧客を引きつける効果的な方法です。
また、季節やイベントに合わせたスペシャルメニューやキャンペーンを企画することで、顧客の関心を引きつけ、リピート購入を促すことができます。
つまり、マーケティングスキルを身につけることは、スムージー屋を成功に導く重要な要素であり、店舗の成長に大きく貢献します。
次からは、実際に成功しているスムージービジネスの事例を見ていきましょう。
スムージービジネスの成功事例
ここではスムージービジネスの成功事例を見ていきます。
事例は大手企業のものとなりますが、どのような試行錯誤を経て成功に至ったのか知ることは、スムージービジネスの根本を知ることにもつながるでしょう。
カゴメ|GREENS
カゴメは元々トマト関連商品で広く知られていましたが、野菜飲料へとシフトし、その第3の柱としてスムージービジネスに乗り出し成功を納めています。
特に「GREENS」や「野菜生活100 Smoothie」など、商品特性が異なる2つのスムージーをヒットさせました。
これらのスムージーは元々関東を中心とする1都9県だけで販売されていましたが、その後関西、東海、北陸へと順次拡大しました。
しかし、「GREENS」がヒットするまでには約3年かかります。開発当初は、あえて飲みやすいスムージーは作らないという方針でスタートしますが、その結果が大失敗に。
賞味期限は2週間で新鮮さにこだわり注目を集めるものの、野菜特有の青臭さが「おいしくない」という悪評が広まります。
ここで転機となったのは消費者の分析。
消費者が野菜ジュースに求めるの見応え、どの点に鮮度を感じるかなどを再分析します。
また、「健康になれる」というのがカギと考え、「野菜が取れる健康感」というコンセプトを追加し再挑戦しました。
その結果、170円というやや高めの値段設定にも関わらず、リピート率20%を超えるヒット商品となりました。
セブンイレブン|お店で作るスムージー
セブンイレブンでは「お店で作るスムージー」と題して、スムージービジネスを展開。
このスムージーの1番の特徴は、スムージー専用のマシンを使って自分で仕上げるという点です。
自分で仕上げるという体験は人気の理由に直結しており、累計販売数は発売開始から3ヶ月ほどで100万杯を突破したとのこと。
ユーザーからは「どこに売ってるの?」や「ついに見つけた!」といった声が、今も多く見られます。
現状は導入店舗がそこまで多くはありませんが、より多く普及すれば人気商品となるのも時間の問題かもしれません。
GREEN SPOON|サブスクで頼めるスムージー
GREEN SPOONは、サブスクでスムージやスープ、おかずなどが頼めるフードビジネスを展開しています。
大きな特徴として、その人に必要な栄養素を管理栄養士が特定して作られたパーソナルスムージーがあげられます。
瞬間冷凍した野菜やフルーツをそのまま届けることで、栄養素を最大限摂取できるのもGREEN SPOONの大きな魅力。
そうしてGREEN SPOONは、コロナ禍で在宅時間が増えたことや、健康志向の高まりを背景に、発売半年で累計13万個を販売。大きな成功を収めています。
2020年には「日本サブスクリプションビジネス大賞」にも選出され、「お得」「お悩み解決」「便利」というGREEN SPOONの3要素が評価されました。
これまで3つの成功事例を見てきましたが、共通するのは健康志向という時代背景にマッチしている点と、「スムージー=栄養豊富」という印象をいかに強く打ち出せているかだと感じます。
この共通点は、大手企業が始めるでも、個人で始めるでも変わらない要素と言えるので、スムージー屋を開業する際は意識してみてはいかがでしょうか。
スムージー屋を開業する方法や流れ
ここではスムージー屋を開業する流れを見ていきます。
具体的な内容は以下の通り。
スムージー屋を開業する方法・流れ
ひとつずつ見ていきましょう。
ビジネスプランの作成
スムージー屋を開業するための第一歩は、明確なビジネスプランの作成です。
ビジネスプランには、以下のような項目があります。
ビジネスプランで考える項目
- 事業の目標
- ターゲット
- 競争分析
- 財務計画
- マーケティング戦略
特にターゲットのリサーチや分析は重要な項目です。
ターゲットを知ることは、ターゲットのニーズに合った商品やサービスの提供に繋がります。
また、競合分析を通じて、他のスムージー屋が何をしているかを理解し、それにどのように対抗するかを計画しましょう。
財務計画では、開業資金、運営費用、売上予測などを詳細に計算します。これはビジネスの持続可能性を確認するために重要な項目です。
最後に、マーケティング戦略は、商品を顧客にどのように紹介するかを計画します。これには、広告、プロモーション、SNSマーケティングなどが含まれます。
以上の要素を含むビジネスプランは、スムージー屋を成功させるための道しるべとなるでしょう。
資金調達
スムージー屋を始めるための資金調達は重要なステップ。
初期投資をカバーするため、自己資金の範囲を明確にし、銀行融資や助成金などを活用した資金調達を検討しましょう。
また、金融機関から融資を受ける際は、作成したビジネスプランが資金調達における信頼性の判断材料となります。
当然ながら、返済可能な範囲内の借入額を考え、必要以上の借入をするのは避けましょう。
最適な立地の選定
最適な立地の選定は、スムージービジネス成功のカギとなります。
まずはターゲットとする顧客を理解し、その居住地や活動範囲を考慮します。
例えば、健康志向の高い若い人々をターゲットにするなら、ジムやオフィス街近くが良いでしょう。
通行人の流れや周囲のビジネス、賃料なども重要な要素です。適切な人々がたくさん通る場所で、競争が過度でなく、賃料が手頃な場所を選ぶことをおすすめします。
また、インターネットでの販売も検討しましょう。インターネット販売なら立地に制約が少なく、広範囲の顧客にアクセスできます。
最後に、良い立地を見つけたとしても、その地域の法規制や許可を確認しましょう。
これは違法なトラブルを避けるために必要です。
必要な許可・免許の取得
スムージ屋を開業するにあたり、必要な許可や免許の取得は欠かせません。
まず、飲食業として営業するためには、地方自治体からの営業許可が必要となります。
また、店舗で調理を行う場合、衛生面に関する法律を遵守した設備が必要となります。
その証明として、食品衛生責任者の指定や厨房設備の適正な設置が求められるでしょう。
さらに、店舗を開設する場所によっては、建築確認申請や消防署からの防火許可なども必要となることがあります。
法律や規制は地域や時間によって変わる可能性があるため、最新の情報を地方自治体や専門家から確認することが重要です。
この手続きは時間とコストがかかることもあるため、計画の初期段階で考慮に入れておきましょう。
スムージーメニューの開発
スムージーメニューの開発は、スムージ屋の成功に直結します。まず、ターゲットとなる顧客の好みや需要を把握しましょう。
たとえば、健康志向の高い顧客なら、新鮮な野菜や果物を用いたスムージーや低カロリーのスムージーが良いでしょう。
さらに、季節に合わせたメニューの提供も考えてみてください。
新鮮なフルーツと野菜を季節ごとに変えることで、顧客の興味を引きつけ、リピートを促すことができます。
その上で、スムージーの調理技術を磨くことも重要です。
素材の鮮度保持、適切なブレンド技術、美味しい組み合わせの探求など、ここには試行錯誤が伴います。
また、自分だけのオリジナルメニューを開発することで、他店との差別化を図ることが可能です。
こうした取り組みがスムージ屋としてのブランド力を上げ、顧客のリピートに繋がります。
店舗の設計と装飾
スムージ屋の店舗設計と装飾は、お客様の印象を左右し、ブランドイメージを形成する重要な要素です。
店舗の設計は、適切な調理スペース、顧客の流れ、清潔さを維持するための配慮など、効率的な運営を可能にすることを考えます。
装飾については、ターゲットの年齢や好みに応じた内装を心掛けましょう。
例えば、健康志向の若者をターゲットにするなら、ナチュラルな素材と明るい色彩を基調とした、清潔感のある内装など。
さらに、店舗の照明や家具、装飾品も重要な要素です。
これらは快適な空間を作り出し、顧客がリラックスしてスムージーを楽しむ環境を提供する役割を果たします。
また、店舗の外観や看板も重要です。
外観や看板はお店の印象を与え、人々が店に興味を持ち、入店を決める要因になります
そののため、視認性が高く、ブランドのメッセージを伝えるデザインを心掛けましょう。
スタッフの募集と教育
スタッフの募集と教育はスムージ屋成功の鍵となります。
まず、求めるスキルと人物像を定義し、スムージー作りの知識だけでなく、接客が得意で、店の理念に共感するスタッフを募集しましょう。
次に教育ですが、スムージー作り、顧客サービス、マナー等を含めてトレーニングします。
教育は新人だけでなく、ベテランスタッフにも適用しましょう。
これにより、全スタッフがブランドを体現する存在となります。
オープニングプロモーションの計画
オープニングプロモーションは、新たなスムージ屋の知名度を上げ、初回顧客を獲得するために重要です。
まずはターゲットとなる顧客層を固め、ターゲットに響くメッセージと媒体を選びましょう。
たとえばソーシャルメディアを活用して、以下のような内容を打ち出すのも効果的です。
SNSで打ち出す内容
- 開店日
- メニューの内容
- 初回特典
- 地元のイベントに出店する旨 など
また、オープニングイベントでは無料のスムージー試飲や初回割引を提供し、顧客に店を訪れる理由を提供しましょう。
この活動は、お店への良い印象を与えリピート客を増やす機会となります。
開業
準備が整った後はいよいよ開業。
開業日は、ビジネスプラン、スタッフ教育、店舗装飾などが全て整い、顧客を迎え入れる準備ができたときに設定しましょう。
具体的には、店舗が完成し、全スタッフがトレーニングを終え、商品が提供できる状態になったら開業の目安。
初日はSNSなどでオープニングプロモーションを活用し、来店を促します。
スムージ屋の開業は新たなスタートです。出だしが良ければ良いほど、その後の運営に影響してくるため、万全の状態でスムージー屋をOPENしましょう。
スムージー屋でおすすめのフランチャイズ
ここではスムージー屋におすすめのフランチャイズを見ていきます。
フランチャイズでスムージー屋を開業するメリットは、開業から運営まで全般的にサポートしてくれる点。
フランチャイズ本部は成功ノウハウを豊富に持っているため、軌道に乗せやすいというのも大きな魅力です。
興味がある方は、ぜひ資料請求だけでもしてみてくださいね。
ゴクゴク|2坪の省スペースで開業可能
ゴクゴクは、株式会社Drapocketが運営するスムージーフランチャイズ。
もともとは、新鮮な生の素材のみで作る「Gooday Juice」というフレッシュジュース専門店を運営しています。
ゴクゴクの大きな特徴としては以下の通り。
ゴクゴクの特徴
- 2坪から開業OK
- 無添加の素材
- 味にバラツキなく誰でも簡単に作れる
- 専任のフルーツマイスターが仕入れた素材が使える
- 素材は瞬間冷凍で、味も栄養素も不変
- 季節メニューもカンタンに作れる
ゴクゴクの特筆すべき特徴でもある、2坪から開業できる点は大きなメリット。
省スペースで運営できるため、高収益を見込めやすくなります。
また、大手ショッピングセンターや駅中、駅ビルなどのインショップ経営も可能。
少しでも興味のある方は、ぜひ以下より資料請求をしてみてくださいね。
よくある質問
ここでは、スムージー屋に関するよくある質問をまとめました。
ぜひご活用ください。
スムージーの原価率を教えてください
スムージーの原価率は一般的に30%〜40%程度ですが、使用する材料やその価格、サイズ等により異なります。
具体的な数値は、自店の商品によりますので、詳細な計算が必要です。
ジュース屋の開業に必要な資格はなんですか?
特定の「ジュース屋」を開業するための資格は必須ではありませんが、飲食業としての基本的な知識や経験が有利となります。
また、食品衛生責任者の資格や、飲食店舗を運営するためには、各地域の保健所から飲食店営業許可を取得する必要があります。