メンズ脱毛サロンの開業方法とは?将来性や市場規模も含めて解説

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ヒゲや四肢の脱毛などで注目されるメンズ脱毛サロン。

開業に必要な資格がないため開店しやすい特徴がある一方で、使える脱毛機器は毛の成長を抑える光脱毛に限られています。

この記事では、メンズ脱毛の開業を検討中の方に向けて、メンズサロンの特徴や医療脱毛との違い、必要な資金などを解説します。

開業に向けた準備の参考にしてください。

メンズ脱毛サロンでできること

メンズ脱毛サロンは基本的に「脱毛」に特化しており、腕や脚のムダ毛処理を行います。

メンズに特化しているので主な施術対象者は男性。

腕や胸、お腹のムダ毛やすね毛、VIO脱毛だけでなく、ヒゲの脱毛を希望する人も増えています。

男性にとってヒゲ剃りはマナーとされていることが多く、毎日の習慣です。

しかし、中には朝剃っても夕方頃には生えてきてしまい、身だしなみの面で悩むことも。

また、毎日のヒゲ剃りで肌に負担をかけたくないという理由で脱毛に踏み切る人も少なくありません。

そういった男性の毛にまつわる悩みを解決するのがメンズ脱毛サロンです。

メンズ脱毛サロンの光脱毛と医療脱毛の違い

メンズ脱毛サロンの開業には、特に必要な資格はありません。

ただし、注意したいのが「無資格でできるのは光脱毛だけ」という点。

日本における脱毛では、光脱毛以外にも、レーザー脱毛やニードル脱毛があります。

脱毛サロンで使える光脱毛は、複数の波長の光を肌に照射することで毛根を弱らせて、毛の成長を抑制・毛量を減らす仕組みです。

レーザー脱毛と違い、毛根にダメージを与えるわけではないため「永久脱毛」とは呼べません。

光脱毛は資格なしで施術できるため比較的気軽に開業しやすい一方で、効果が出るまでに時間がかかるのがデメリット。

毛の量や太さによっても異なりますが、半年から2年程度で効果が実感できるでしょう。

対するレーザー脱毛やニードル脱毛は医療機関のみで許可されている「医療脱毛」のため、無許可で開業することはできません。

メンズ脱毛サロンをするなら取得したい民間資格

メンズ脱毛サロンは資格がなくても開業できますが、関連する資格も持った施術者がいるとお客さんは安心できるはず。

広告にも「〇〇資格保有エステティシャン在籍」といった宣伝文句を使うことができるため、お客さんにも選ばれやすくなるでしょう。

メンズ脱毛サロンに特化した国家資格はないため、次のような民間資格がおすすめです。

メンズ脱毛で役立つ資格
  • 脱毛士(認定脱毛士・上級脱毛士)
  • 認定美容ライト脱毛エステティシャン
  • 認定電気脱毛士(CPE)

自分のレベルに合った資格を選んで取得を目指すのもおすすめ。

ここではそれぞれの資格について、詳しく見ていきましょう。

脱毛士(認定脱毛士・上級脱毛士)

脱毛士検定を受験・合格することで取得できる「脱毛士」の資格。

「一般社団法人 日本脱毛安全普及協会」が実施しており、安全に施術を行うことの証明・技術レベル向上のきっかけとなる検定です。

検定には次の3つのレベルがあり、脱毛士から順に取得が必要になります。

脱毛士検定の概要
脱毛士検定の概要

2級認定脱毛士以上で受験資格に指定される「実務経験」は、メンズ脱毛だけに限りません。

次のような美容関連での実務経験があれば受験可能です。

受験可能な実務経験
  • エステティック
  • 美容
  • 理容
  • ネイル
  • 美容メーカー勤務
  • 美容学校

ご自身の実績が該当するか不安な場合は協会に確認してみるといいでしょう。

認定美容ライト脱毛エステティシャン

認定美容ライト脱毛エステティシャン」は、日本エステティック振興協議会(JEPA)が認定する資格です。

合格者には合格証とIDカードが付与されるため、目に見える形で資格保有者であることをアピールできるのも魅力。お客さんも安心でしょう。

光脱毛の基本を理解するための「美容ライト脱毛安全講習会」と、より高度な知識を「認定美容ライト脱毛技術者講習会」で学び、試験に合格することが求められます。

そのうえで、下記の(B)の要件を満たして登録申請すると資格付与になる流れです。

(引用:一般社団法人 日本エステティック振興協議会|認定美容ライト脱毛技術者講習会

東京・大阪・福岡などの都市部で講習が受けられるためができるため、働きながらの受講もしやすいでしょう。

認定電気脱毛士(CPE)

米国電気脱毛協会(AEA)が優秀な電気脱毛士として認定しているのが、「認定電気脱毛士(CPE)」です。

認定電気脱毛士試験の開発・実施は、TOEICなども手がける世界最大級の公共試験開発機関。

国際的な脱毛資格として注目される資格でもあります。

認定電気脱毛士取得者のいるサロンには、CPEのマークを掲げることが可能です。

「信頼できる電気脱毛サービスが受けられる場所」として、お客さんからの安心感を得られるでしょう。

認定電気脱毛士を受験するためには、年に一度開催される予備試験に合格する必要があります。

(引用:一般社団法人日本スキン・エステティック協会|CPEになるために

この予備試験に合格した後に、認定電気脱毛士試験を受けることになります。

認定電気脱毛士
認定電気脱毛士の概要

認定電気脱毛士の認定資格の有効期間は5年間です。

資格を引き続き保有するためには、有効期間内に75時間分の教育(セミナー受講や通信教育での学習)を受けたり、5年後に再受験して合格する必要があります。

取得後の学習や再受験は面倒に感じるかもしれませんが、継続的に学ぶ姿勢からお客さんからの安心感アップにもつながるでしょう。

もちろん、自分自身のスキルアップにもつながるため、おすすめの資格です。

メンズ脱毛サロンの開業に必要な資金

メンズ脱毛サロンの開業に必要な資金は、どのような場所でオープンするかによって異なります。

サロンの開業場所には、次のような場所が挙げられるでしょう。

メンズ脱毛サロンの開業場所例
  • 自宅の一部
  • マンションの一室
  • テナントを借りる

自宅の一部を使った開業であれば開業資金が比較的抑えられますが、テナントを借りてオープンする場合にはある程度まとまった初期費用がかかります。

また、どのような脱毛機器を導入するかによっても費用は変動します。

業務用の脱毛機器を導入する場合、約150万円〜700万円ほどを見込んでおいたほうが無難です。

やってはいけない注意点として挙げられるのが、脱毛器を価格の安さで決めないこと。

メンズ脱毛サロンに訪れるお客さんが求めているものは脱毛機器の効果です。

いくら雰囲気の良いサロンでも、脱毛の効果がイマイチではリピーターにつながりません。

脱毛サロンであれば脱毛機器の質を高めにしておき、資金に余裕が出てきたらエステ機器のレベルを高めていく流れがいいでしょう。

「最初から高額の機器を導入するのは難しい」という場合には、リースの活用もおすすめです。

自宅の一部をサロンとして使用する場合

自宅をサロンとして使用する場合、店舗として物件を借りる必要がありません。

内装工事も不要で、インテリアなどの調達で済むため、脱毛機器費用を除けば30〜50万円ほどあればオープンできるはずです。

従業員を雇用せず個人で運営するのであれば人件費は必要ありません。

アットホームな雰囲気の隠れ家的サロンとして営業すれば、あまり多くの開業資金は必要ないでしょう。

マンションの一室をサロンとして使用する場合

マンションの一室をサロンとして使う場合、諸経費がかかることから自宅での開業よりも費用がかかります。

借りる物件にもよりますが、敷金や礼金、家具などの新調費用として自宅開業費用プラス50万円ほど見込んでおくといいでしょう。

マンションの一室でメンズ脱毛サロンを開業する場合の費用
マンションの一室でメンズ脱毛サロンを開業する場合の費用

当面の家賃や光熱費として充てられるよう、上記の費用とは別に「家賃の3か月分」の資金は確保しておくと安心です。

また、従業員を雇って営業する場合には、人件費と研修費用も必要になります。

テナントを借りてサロンにする場合

テナントを借りてサロンにすると、賃貸マンションを借りるよりも賃料や敷金・礼金などが高額になる傾向です。

さらに、テナントを借りる時には一般的に保証金を支払います。

保証金の相場は賃料の10か月程度と言われるため、月額賃料20万円の物件では200万円の保証金が必要になる計算です。

そのため、必要最低限のみ準備したとしても、200万円〜400万円くらいかかるでしょう。

テナントを借りて脱毛サロンを開業する場合の費用
テナントを借りて脱毛サロンを開業する場合の費用

初期費用を抑えるためには、前の業者が残したままの内装をそのまま使う「居抜き物件」の活用がおすすめ。

内装工事が必要ないため、その分、コストカットにつながるためです。

一方で、自宅やマンションの一室を利用する開業方法よりも広い店舗になるため、従業員を数人雇用する必要があるかもしれません。

どのような方法で、どのような人材を、どのくらいの給与額で雇用するのか、しっかりと考えてから採用活動を始めましょう。

メンズ脱毛サロンの開業までの流れ

メンズ脱毛サロンを開業するには、次のような流れで進んでいきます。

メンズ脱毛サロンの開業フロー
  • 事業計画書の作成
  • 提供メニューの検討
  • 資金調達
  • 物件選び・内装の検討
  • 脱毛器などの備品購入
  • 施術練習
  • オープン

開業までの間に予約サービスやキャッシュレス決済の導入も進めたいところですが、小さく事業を始めるのであれば最初はなくてもいいでしょう。

もし、事業初期から設備が整った環境で始めたいのであれば、フランチャイズでの開業がスムーズです。

開業までのサポートだけでなく、事業スタート後も定期的な支援を受けられるのがフランチャイズ加盟のメリット。

性能の良い脱毛機器が最初から使えたり、宣伝をフランチャイズ本部が代わりにやってくれたりする場合があります。

フランチャイズ加盟の仕組みやサポート内容については、以下の記事にまとめています。

個人的に独立する前に比較してみると良いでしょう。

よくある質問

ここではメンズ脱毛サロンに関するよくある質問をまとめました。ぜひご活用ください!

よくある質問
  • メンズ脱毛サロンの今後に将来性がありますか?
  • メンズ脱毛サロンはどのくらい儲かりますか?
  • メンズ脱毛サロンの平均月収はいくらですか?

脱毛サロンの今後に将来性がありますか?

脱毛サロンの将来性は十分にあると考えられます。その根拠として、脱毛業界の市場規模があげられます。

出店:CLEAR/SP|脱毛サロンの市場規模

2023年から2027年までの間、わずかですが持続的な増加が予測されています。

このデータから、脱毛市場は大きな変動はないものの、安定した需要が見込まれ、成熟市場として引き続き維持されると考えられるでしょう。

メンズ脱毛サロンはどのくらい儲かりますか?

脱毛サロンは施術一回あたりの料金が数万円になることも多いため、固定費(スタッフの給与や設備維持費など)をカバーした後、利益率は高くなる可能性があります。

また、リピーターを獲得することで安定した収益が期待できます。

まとめ

光脱毛機器を使うメンズ脱毛サロンは、特定の資格を持っていなくても開業できるメリットがあります。

ただし、安心できるサロンであることの証明として、民間の資格を取得しておくと集客につながることもあるのでおすすめです。

サロン開業にかかる費用はサロンの規模によってまちまちですが、脱毛機器費用を除けば30万円から500万円ほどかかると見込んでおきましょう。

初期費用を抑え、開業初期から安定的な集客や高性能の脱毛器を使いたいのなら、フランチャイズに加盟して事業をするのも一案。

フランチャイズであればオープン前から本部のサポートだけでなく、エステ機器の購入サポートや経営ノウハウの提供を受けられます。

加盟店を募集しているメンズ脱毛のフランチャイズ本部を探すなら「フランチャイズ比較.net」がおすすめ。

地域や条件で絞り込んで検索できるため、ご自身の希望に合った本部を見つけられるはずですよ。

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