経営ノウハウを指導してもらえたり、ネームバリューが高い店名を使用できたりと、メリットが多いように見えるフランチャイズビジネス。しかし、中には加盟店の繁栄を考えていない悪徳フランチャイズもあります。

この記事では、フランチャイズの加盟金を集めて儲けようとする加盟金詐欺についてご紹介します。良心的なフランチャイズビジネスを選べるように、悪徳フランチャイズにありがちな手口や契約条項を知っておきましょう。

フランチャイズ加盟金詐欺とは？

フランチャイズビジネスを始めるにあたって、加盟金の納入は必須です。しかし、フランチャイズ加盟店を募集する会社の中には、オープン屋と呼ばれる悪徳業者があります。フランチャイズビジネススタート時の加盟金や開業資金を集めることだけを目当てにしているのです。

そのような悪徳業者では、契約まではとても熱心にサポートしてもらえたのに、いざ開業するとほとんど連絡がつかない。サポーターが店舗に訪れることも滅多にない、なんて話もあります。

フォローする気がない悪徳業者が展開するフランチャイズビジネスで、儲けるのは困難でしょう。「契約時には必ず儲かると言われたのに…」と後悔する羽目になってしまいます。フランチャイズビジネスを始めるにあたっては、そのような悪徳業者を見極める必要があるのです。

好条件だけに惑わされるのは危険

「必ず儲かる」「既存の店を引き継ぐから、売上の心配は要らない」

うまい話には裏があるとはよく言ったものです。フランチャイズビジネスにおいても、上手すぎる話は疑ってかかるのが吉。加盟金詐欺をはじめとする悪徳フランチャイズの特徴と契約内容は、フランチャイズビジネスを始める前にしっかりと確認しておきましょう。

加盟金詐欺を行う悪徳フランチャイズ業者の特徴・手口

ここからは加盟金詐欺をする悪徳フランチャイズ業者の特徴を紹介します。

• 今後加盟金が値上がりするため、今がお得と説明される
• リスクなどのマイナスな情報の説明がない
• 複数店舗オーナーがいない
• 中途解約、違約金に関する説明がない
• 新規出店店舗に対して撤退店舗が多い
• 既存店を引き継げるから心配ない

一つずつ見ていきましょう。

1.今後加盟金が値上がりするため、今がお得と説明される

加盟を急かすのは、悪徳業者の特徴です。

加盟金詐欺の会社にとっては、初期の契約を結ぶことが全て。良心的な会社であれば、メリットデメリットを説明したうえで検討する時間をくれるはずです。

魅力的と思える条件であっても、即決はしない冷静さを持ちましょう。

2.リスクなどのマイナスな情報の説明がない

リスクのないビジネスはありません。良いことばかり案内する業者は、信用するに値しないと考えましょう。

こちらの疑問や不安に具体的な回答を示してくれるのが、良心的な会社です。

3.複数店舗オーナーがいない

業種にもよりますが、フランチャイズビジネスが上手くいけば、2店舗目3店舗目と店舗拡大するのが一般的です。

複数店舗オーナーがいないフランチャイズは、加盟店の経営状況が芳しくない可能性があります。

4.中途解約、違約金に関する説明がない

契約において、解約に関する話が出ないのは良心的とは言えません。

加盟金詐欺を行うフランチャイズでは、話が違うと解約しようとしても高い違約金を請求された事例もあります。

5.新規出店店舗に対して撤退店舗が多い

「新規店がどんどん増えています」の売り文句に騙されてはいけません。

フランチャイズ選びの際には、新規出店だけでなく撤退店舗数もチェックしましょう。

撤退店舗も多い場合は、加盟したものの経営が上手くいかない店舗が多いと予測できます。

6.既存店を引き継げるから心配ない

良心的なフランチャイズにもこの経営パターンはあります。

しかし、利益の出ていない不良店舗をフランチャイズ化する悪徳業者もあるのです。

本来潰すべき店舗をフランチャイズ化してしまえば、本部は加盟金やロイヤリティを得られます。

既存店を引き継ぐビジネスモデルは、どのような店舗を引き継げるのか確認が必要です。

ビジネスにノーリスクはないが騙されないように判断しよう

フランチャイズビジネスに限らず、ビジネスにおいてノーリスクは存在しません。看板を借りられるとはいえ、実際に経営するのはあなたです。

フランチャイズ選びの段階から、経営者としてそのビジネスが本当に成り立つのかを見定めなければなりません。

本部が提示する収支予想が適正なのか、契約条項に加盟店が不利なものはないか、提案書や契約書は綿密に読みましょう。

今はネット上でも実際に加盟している店舗オーナーの実態を知ることができます。

開業において、下調べほど重要なものはありません。魅力的な条件に飛びつくことなく、冷静な判断をしましょう。

まとめ

フランチャイズ加盟店を募集する企業の中には、加盟金や開業資金を集めることを目的とした悪質な会社も存在します。

• 本部の提案書は良い話ばかりでないか、現実的な数値か
• 加盟店の実際の経営状況は良好か

きちんと確認してからフランチャイズ契約を結びましょう。

後悔しないフランチャイズ本部の選び方は下記の記事で詳しく解説しています。

フランチャイズ契約の前に確認しておきましょう。