ピザ屋の開業は儲からない?独立を考える人向けに初期費用や必要資格も解説

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ピザ屋は安定的な需要があり、現在もなお成長を加速させるほど人気のあるジャンルです。

「将来的にピザ屋で独立したいけど、儲からないんじゃないか…」と不安になる方もいるのではないでしょうか。

この記事では、ピザ屋の開業が儲かるかどうかや、実際のオーナーの年収についても触れています。

また、本格的に独立を目指す方向けに、目安となる初期費用や開業方法などについても解説しているので、ぜひ参考にしてください。

ピザ屋は儲からない?オーナーの年収をチェック

ある大手宅配ピザ屋チェーンのフランチャイズモデルでは、20坪程度の店舗を構えた場合、月収70万円程度、年収ベースで計算すると840万円程度となります。

需要が高まると年収1,000万円も不可能ではない数字です。

ただし、客単価や店舗の規模によっても違うため、売上によって年収は異なります

オーナーとして開業する場合、売上から諸経費を引いた利益が自分の収入となることから、頑張り次第で上を目指せることが魅力です。

ピザ屋の開業形態

ピザ屋の開業形態には次の3つがあります。

それぞれの特徴やメリットを知り、どの形態で開業するかの判断材料にしてくださいね。

実店舗|認知されやすい

1つ目は実店舗を構える方法です。

実店舗のメリットはお客さんに認知されやすいことでしょう。

同じ場所にあり続けるからこそ、「あのピザ屋」と認識されやすく、近隣に住む住民や働く人に利用してもらいやすくなります。

一方で、場所代がかかるため事業初期から費用がかかってしまうことがデメリットです。

店舗のための物件費用は、取得・賃貸どちらにしても初期費用が大きくなります。

開業資金があまり多く用意できない人にとっては、避けたほうが無難かもしれません。

移動販売・キッチンカー|出店場所の融通が利く

移動販売・キッチンカーでの開業は、お客さんの多い場所を狙って出店できることがメリットです。

実店舗ではお客さんが来るまで待ったり、集客のための施策を実行したりする必要があります。

対して移動販売であれば、こちらから人手の多い場所を狙って出店することが可能なため、実店舗よりも効率よく集客できるでしょう。

デメリットは作業をする場所が狭いことにより、メニューの幅が狭まってしまうことです。

移動販売の場合、専用の車両を使って運営することになるため、車内の限られたスペースで商品の提供準備を行います。

広いキッチンではないことから、実店舗のように多くのメニューを展開することは難しいでしょう。

デリバリー専門|開業資金や運転資金を抑えられる

デリバリー形式の開業は広い店舗スペースが必要ないため、開業資金や運営資金を抑えられる点がメリットです。

調理済みのピザをお客さんへ届けるための車両は必要になりますが、調理場のスペースはそこまで広い必要がないため経費を抑えられます。

一方デメリットは、集客施策に真剣に取り組まなければ、なかなか利用してもらえない点です。

なぜなら実店舗や移動販売と違い、そこでピザを販売していることがわかりにくいためです。

近隣にチラシを配ったり、積極的にSNSなどを運用したりして認知してもらうことが必要となります。

今ではデリバリーサービスへの登録も有効な集客手段と言えますね。

ピザ屋の開業に必要な資金・費用

続いて、ピザ屋の開業に必要な費用を見ていきましょう。

開業形態によっても異なりますが、300万円から1,000万円程度の資金がかかると言われています。

ピザ屋の開業に必要になるものは次の通りです。

ピザ屋の開業にかかる費用
  • 物件・キッチンカー等取得費用
  • ピザ窯などのキッチン設備費用
  • 内装・外装工事費用
  • テーブルや椅子などの備品費用

物件やテーブルなどの備品が必要のない、キッチンカーやデリバリーの形態であれば、比較的コストを抑えて開業ができるでしょう。

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ピザ屋の開業に必要な資格・手続き

ピザ屋の開業に必要な資格・手続き

ピザ屋の開業前には、次の3つの資格取得・手続きを済ませておきましょう。

ピザ屋の開業に必要な資格
  • 食品衛生責任者
  • 防火管理者
  • 保健所への営業許可申請

食品衛生責任者

「食品衛生責任者」とは、食品衛生法で設置が定められている衛生管理を取りまとめる責任者のことです。

食品衛生責任者の資格は、各都道府県の食品衛生協会が開催している講習を受講することで取得できます。

講義は衛生法規や公衆衛生学など6時間ほどかかり、1万円程度の受講料が必要です。

講習会受講後に修了証として「食品衛生手帳」が配布されて、資格取得完了となります。

防火管理者

「防火管理者」は、火を取り扱う業種で設置が義務付けられている有資格者で、火災などによる被害を未然に防ぐための対策を行う人を指します。

防火管理者になるためには「防火管理講習」を受けることが必要です。

防火管理にかかわる消防計画を作成し、防火管理で必要な業務(防火管理業務)に対応します。

7,000〜8,000円の受講料を支払い、1〜2日の講習を受けて取得完了です。

保健所への営業許可申請

飲食店を開業する場合には、路面店であれキッチンカーであれ「営業許可」を受けることが食品衛生法で定められています。

食品の製造や販売を行う場合には営業許可が必須のため、出来上がったピザを配達するデリバリー形態でも申請が必要です。

営業許可を受けるためには「食品衛生責任者」を1名以上配置したうえで、7種類の申請書類を揃えて申請を行います。

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ピザ屋の開業で導入したいピザ窯の種類と特徴

ピザ屋の開業で導入できるピザ窯には、次の4つの種類があります。

ピザ窯の種類
  • 薪式ピザ窯
  • ガス式ピザ窯
  • ペレット式ピザ窯
  • 電気式ピザ窯

それぞれの特徴を押さえて、自店に合ったピザ窯を選びましょう。

薪式ピザ窯

「薪式ピザ窯」は、薪を燃料にして生地を焼き上げる方法です。

表面をパリッと・中はふんわりとした焼き上がりになるため、焼き上がりや味にこだわった本格的なピザを作りたい場合に合うでしょう。

ただし、気温や湿度によって焼き上がりが変わってしまう特徴があります。

うまく焼き上げるためには技術が必要になるため、ピザ屋での修行経験がないと扱いが難しいかもしれません。

ガス式ピザ窯

「ガス式ピザ窯」は、火力の調整が必要ないため、焼き上がりの味が安定しやすい特徴があります。

焼き上がりの失敗を防げることから、フードロスの削減・コスト削減につながるでしょう。

一方で、キッチンカーでガス式ピザ窯を使う際にはプロパンガスが必要です。

都市ガスに比べて費用がかかるため、ランニングコストがかかるデメリットがあります。

ペレット式ピザ窯

「ペレット式ピザ窯」は、薪よりも扱いやすい木質ペレットと呼ばれる木材燃料を使うため、手軽に薪のような香ばしい香りを再現できます。

薪よりも火力の調整に技術を必要としないことから、修行経験がなくても本格的なピザを焼けるでしょう。

また、木質ペレットは薪に比べて小さく、保管場所の確保が必要ありません。

キッチンカーのような狭いスペースでも利用できるメリットがあります。

電気式ピザ窯

「電気式ピザ窯」は、ふっくらとした焼き上がりになるところが特徴です。

火力を使わないぶん、焼き上がりに時間がかかりますが、焦げつきにくいため失敗を避けられます。

ただし、電気式ピザ窯を使うには一定の電力が必要です。

実店舗では問題なくても、キッチンカーの場合は出店場所によっては電力が弱く、供給を受けられない可能性が考えられます。

業務用の発電機を用意するなどの対策を行いましょう。

ピザ屋の開業はフランチャイズもおすすめ!

ピザ屋を開業するのであれば、フランチャイズに加盟して開業する方法もおすすめです。

フランチャイズをおすすめする理由は次の3つ。

ピザ屋の開業にフランチャイズがおすすめな理由
  • 本部からのサポートが受けられるため
  • 売上アップに集中できるため
  • 開業資金が抑えられることがあるため
  • 初速を伸ばし軌道に乗せやすい

フランチャイズ契約をして加盟店になると、フランチャイズ本部からのサポートが受けられます

サポートの中には、経営ノウハウの提供や集客、接客マニュアルの提供や定期的な研修などが含まれ、経営初心者でも安心して事業運営をできるような体制です。

集客や新商品開発などをフランチャイズ本部に任せられることから、加盟店は売上アップのためのアイデア出しや実行に注力できるでしょう。

また、本部のサポートの中には、開業時に金銭面を補助するようなものが含まれる場合があります。

開業初期は費用がかかり、自己資金だけでは不安なことも考えられるため、本部からのサポートが受けられると安心です。

ピザ屋の開業におすすめのフランチャイズ

ここからは、ピザ屋の開業におすすめのフランチャイズ本部を紹介します。

ピザ屋の開業におすすめのフランチャイズ

ピザハット

「ピザハット」は、世界各国に18,000店舗を持つ知名度のあるピザチェーンです。

出店料100%免除や、開店月より60か月間にわたり売上6%分のコストサポートなど、未経験者も安心して開業できるサポートが整っています。

コロナ禍でも収益を拡大させており、店舗数も増えるなど成長を続けていることから、信頼は抜群でしょう。

開業の流れがシステム化されていることは、すでに多くの店舗を手掛けるピザハットならではのメリットです。

La Figlia del Presidente

クリントン元大統領が絶賛したナポリピッツァを味わえる『La Figlia del Presidente』

その伝統と誇りを引き継ぎ、ナポリ本店さながらの内装と特注の薪釜でお客様を迎えます。

ソムリエ厳選のワインリストは、最大20種類展開可能で、ワイン通をも魅了するラインナップとなっています。

真のナポリピッツァを日本に広め、世界で高く評価されるブランドであるLa Figlia del Presidenteに興味がある方は、ぜひ資料請求をしてみてください。

ナポリの窯

「ナポリの窯」は、デリバリー・テイクアウトに特化したフランチャイズ本部です。

ピザデリバリーの多くはアメリカンピザをメインとしているのに対し、ナポリの窯は「ナポリピッツァ」に特化することで差別化に成功しています。

テイクアウトとデリバリーをメインにすることで、店舗コストを抑えることが可能。

独自のITシステムを活用した店舗支援で、経営初心者も安心のサポートを提供しています。

ピザ屋の開業でよくある質問

ここからは、ピザ屋の開業でよくある質問に回答します。

ピザ屋の原価はどのくらいですか?

ピザ1枚の単体でみたとき、一般的な食材費は売価の30%程度を目安にすることが多いです。

たとえば1枚1,200円のピザを想定すると、原価は360円程度。ここに人件費や光熱費などの必要経費が加わります。

大手宅配ピザチェーンのドミノ・ピザを例に出すと、原価はおおよそ37%だそうです。

店舗型やキッチンカーのみでの販売となるともう少し原価は低くなりそうですが、金額や規模によって大きく異なるため一概には言えないでしょう。

ピザ屋の開業前に修行をしたほうがいいですか?

ピザや開業前の修行は必ずしも必要ではありません。

本場での修行や受賞歴は集客の際のメリットになりますが、費用や時間がかかるため開業したほうが早く軌道に乗せられる場合もあります。

ピザやイタリアンの専門コースを設置している専門学校へ通ったり、独学でも学べたりするため検討してみるといいでしょう。

ピザ屋の開業で使える補助金や助成金はありますか?

ピザ屋の開業では、ものづくり補助金や創業支援等事業者補助金など、使える補助金や助成金がいくつかあります。

補助金や助成金によって申請方法や必要書類が異なるため、事前に調べておきましょう。

ピザ屋の開業を成功させるコツはなんですか?

ピザ屋を成功させるには、コストを下げて客単価を上げることが有効です。

メイン商品であるピザの質を下げることは避けるべきですが、食品ロスを減らしたり、セットメニューやサイドメニューを導入して客単価を上げたりするなどの対策をおすすめします。

ピザ屋の開業はきついですか?

ピザ屋の開業は決して簡単ではありませんが、やりがいがある仕事です。

努力と工夫が求められますが、うまくいけば多くの人に愛されるお店を作れます。成功のカギは、おいしいピザの提供と魅力的なサービスにあります。

ピザ屋の開業は開業形態選びがポイント!

コロナ禍で多くの飲食店が経営不振に悩む中、市場拡大するピザ屋はこれから開業する人にぴったりの業種といえます。

開業形態には3種類あり、実店舗だけでなく、移動販売やキッチンカー、デリバリーの方法もおすすめです。

どの開業形態を選ぶかによって必要になる初期費用も変わってくることから、開業形態選びがポイントと言えるでしょう。

用意できる自己資金や開業後にかかるランニングコストなどを理解して、自分に合った開業形態を選んでくださいね。

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